ソニー損保、保険料率プライシングにSASを採用

ZDNET Japan Staff

2020-11-05 10:20

 ソニー損害保険は、保険料率プライシング業務にSAS Instituteの人工知能(AI)および機械学習プラットフォームサービス「SAS Viya」を採用した。SAS Institute Japanが11月4日に公表した。

 SAS Viyaは、ポイント&クリック操作により分析や機械学習のモデルを作成できる。プログラミングスキルは必要ないといい、ビジネスパーソンが分析業務を容易に実施できることが特徴だという。

 今回の採用では、AIによって保険数理におけるGLM(一般化線形モデル)以外に高度な手法も含め複数モデルを作成したり比較選定したりでき、顧客単位での精緻(ち)なモデリングを容易に実現できると説明する。システムで自動的にモデル作成できるだけでなく候補の分析モデルや変数をユーザーがメニュー選択して、ビジネス観点で説明しやすいモデルに調整することも可能であるという。分析結果や作成したモデルの精度は視覚的に描写され、マーケティングや商品企画などの関係者が直感的に理解できるものだという。

 また、高度な分析やプログラミングのスキルを有するユーザーは、使い慣れた環境でのプログラム資産(Python、R、SASなど)をSAS Viya上で共有・管理可能になる。保険業界においても多様な分析人材の確保や最先端技術の導入が容易になり、損害調査における画像解析や膨大なテレマティクスデータの解析などに関しても、プログラム言語の壁を越えて統合的な利用を実現するとしている。

 同サービスでは、データの種類や加工方法、使用レポート、使用モデルを可視化するガバナンス機能と、モデルの判断根拠を示す「説明可能なAI機能」もあり、保険商品のコンセプトとの整合性確認を容易に説明可能という。クラウドサービスであり演算処理資源を容易に調達可能ながら1000万件超の契約を持つ大手保険会社実務に耐え得る性能を提供するという。

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