IIJ、最新の無線技術を体感できる「白井ワイヤレスキャンパス」開設

NO BUDGET

2020-11-11 14:21

 インターネットイニシアティブ(IIJ)は、2019年5月から運用している白井データセンターキャンパス(白井DCC)内に、最新のモバイル技術を体感できる実験施設「白井ワイヤレスキャンパス」を開設した。

 同施設では、プライベートLTEを利用した警備ロボットの遠隔監視と制御、ローカル5G SA(StandAlone方式)を模した有線接続による映像伝送などのデモを用意している。

 また、プライベートLTEとパブリックLTEの自動切替、Wi-Fi6、IoT向け無線通信技術「LoRaWAN」、セルラーLPWA(LTE-M)とSoftSIMなども紹介し、デモを行う。

展示室のイメージ(出典:IIJ)
展示室のイメージ(出典:IIJ)

 警備ロボットの遠隔監視と制御では、警備ロボット(ALSOK製フィジカルロボットREBORG-Z)をプライベートLTEで制御し、白井DCC内の巡回監視や来訪者アテンド業務に利用する。今後、複数のプライベートLTE基地局で、館内/屋外における警備ロボットのシームレスな移動や、閉域接続による安全な通信環境での実証を行う予定だという。

 有線接続による映像伝送では、3Dモーションセンサーを利用し、手や指の挙動によってコンピュータ操作ができるデモを行う。5G SAのモバイルシステムとMEC(Multi-access Edge Computing)による3次元動態解析を組み合わせたリアルタイム処理により、ローカル5Gの低遅延性と上り方向の大容量通信の世界観を体験できるという。

 ローカル5G NSA(Non-StandAlone)方式については、IIJが住友商事と共同で設立したグレープ・ワンが提供している地域BWAや、5G NRの無線基地局を同社で調達し、白井DCCに設置する予定。現在IIJは、白井データセンターにおけるローカル5G無線局免許申請を進めている。

 またローカル5G SAについては、2020年末に予定されている6GHz未満の周波数帯(Sub6帯)割り当ての制度化に合わせ、2021年6月以降、国内メーカーのコアネットワークと無線基地局を組み合わせた5G NRによる検証環境を構築する予定だという。

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