愛媛県はオートメーション・エニウェアのRPA(ロボティックプロセスオートメーション)ソフト「Automation Anywhere Enterprise」を導入、7月に本格稼動を開始した。デジタル技術を積極的に取り入れてスマート県庁への転換を推進し、県政の持続的発展や県民サービス向上を目指す。
ソフトウェアロボット(ボット)の開発・保守とシナリオ作成は同県の情報システム課が一元管理しており、「法人県民税・事業税電子申告データの関連業務」「不動産取得税登記済通知書の入力業務」「保健福祉分野の各種業務」などに適用している。同課は、事業部門と綿密に調整しながら自動化の対象業務を選定して導入範囲を広げており、2020年度末までに15業務でRPAの導入を目指す。
同県では2018年に業務プロセス効率向上の施策としてRPA導入の検討を始めた。2019年にはデスクトップ型RPAを試験導入し、その後、自動化を適用する業務範囲を全庁に広げることを念頭に、RPA利用体制の再検討を行った結果、Automation Anywhere Enterpriseを選定した。
Automation Anywhere Enterpriseについて同県では、ボットを職員がノーコードで開発できる使い勝手のよさやボットのバージョン管理やログ管理など、運用・管理を体系的に行う機能が優れていることなどを高く評価した。またボットがアクションを起こす時間や画面の読み込み状況に応じた待機時間を設定できる点も採用の決め手となった。