Google Cloudは米国時間11月12日、「MySQL」や「PostgreSQL」「SQL Server」のデータベースワークロードをわずかなクリック数で「Cloud SQL」に移行できるサーバーレスツール「Database Migration Service」(DMS)をプレビューでリリースしたと発表した。
Google Cloudのデータベース担当バイスプレジデントであるAndi Gutmans氏によると、DMSは3つの一般的なユースケースを念頭に置いているという。DMSを利用することで、無料でCloud SQLへのリフト&シフトが可能になる(ただしネットワーク料金が発生する場合もある)。
今回提供されたDMSはプレビュー版であり、オンプレミス環境あるいはクラウド環境上の自己ホスト型のMySQLデータベースに加えて、他のクラウド環境上のマネージドデータベースがサポートされている。また、PostgreSQL向けのサポートも限定された顧客を対象にプレビューが開始されており、SQL Serverのサポートも近いうちに提供される。サムスン電子やAdwerx、AccentureのCirruseo部門などがパイロット版DMSの顧客となっている。
Gutmans氏は、「通常3つのステップがある。マイグレーションのリフト&シフト、モダナイゼーション、新しいエクスペリエンスのためのデータベースだ」とし、Gartnerは全データベースの75%が2022年までにクラウドで実行されるようになると予想していると述べた。「われわれは、できるだけ簡単に、手間をかけず、これらの移行に対応できるようにしたい」(Gutmans氏)
Gutmans氏によると、企業はデジタル変革の取り組みを加速させているものの、データベースの移行は同じペースで進んでいないという。データベースのクラウドへの移行に手間取っている理由の一部には、ネットワーク接続やドキュメンテーション、複雑さという難題がある。
DMSには、ドキュメンテーションと、データのレプリケーションを破綻させかねない微妙な課題を自動化する狙いがあるようだ。Gutmans氏は「ウィザードエクスペリエンスの提供によってこの課題を解決し、特殊な設定を必要とせずともソースから目的のデータベースに導いていく」と述べた。
以下はDMSの特長だ。
- オンプレミス環境のデータベースをわずかなクリック数かつ、統合されたエクスペリエンスで移行できる。
- プロビジョニングやモニタリングを必要とせず、サーバーレス形式で移行できる。
- オンプレミス環境からの移行を取り扱うとともに、他のクラウドプロバイダーからの移行を実現する、ネイティブなデータベースレプリケーションエンジンを搭載している。
DMSのドキュメントも公開されている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。