画面を慣れた“Excel風”に--グレープシティ
仙台に本社を構えるグレープシティ(仙台市泉区)はkintoneの機能を拡張するkrewシリーズを展示していた。「krewSheet」はkintoneの画面をExcelライクにするプラグイン。とても便利なkintoneだが、入力画面がExcelと変わるため、使いにくいと言う人も多い。そんな時にkrewSheetを採用して、成功するケースが多々あるのだ。
その後、複数のアプリ間からデータを集計できる「krewData」、豊富なチャートやピボットテーブルでデータを可視化できる「krewDashboard」がリリースされた。この二つは業務でkintoneを使いこなしていくと欲しくなる機能だ。
グレープシティのEnterprise Solutions事業部 製品企画部/マーケティング部 山﨑顕由氏は、「以前と比べて、お話しする製品の件数が3製品とも均等になってきました。以前は、データ入力のためのkrewSheetがメインだったのですが、今回は集計するkrewDataや可視化するkrewDashboardのお話が多く出るようになりました。1人当たりの対応時間も長くなっています」と説明する。

グレープシティの山﨑顕由氏
コードを使わず「アクション」設定--アールスリーインスティテュート
アールスリーインスティテュート(大阪市中央区)はkintoneのシステム開発を手がけている。連携サービスとしては「gusuku Customine」がある。kintoneの標準機能を超えて何らかの機能を追加する場合、プラグインを導入したり、JavaScriptで開発をしたりする必要がある。Customineはそのカスタマイズをウェブ画面上で、コードなしに行えるようにするのが特徴。
“画面を表示したとき”“行を追加したとき”などの「条件」と、“ボタンの設置”“レコードの更新”“ダイアログの表示”といった200種類以上用意する「やること」を組み合わせ、“○○の時”に“○○をやる”のような「アクション」として設定が可能。kintoneを使いこなしていくとみんなが欲しくなるサービスになっており、日々アップデートを重ねているという。
アールスリーインスティテュート 取締役 最高情報責任者(CIO) 金春利幸氏は、「コロナ禍の状態で来場している人たちなので、熱量がとても高いです。ブースではいろいろ展示しているのですが、引き合いが多いのはやはりCustomineです。皆さん本気で話を聞いていますね」と説明する。

アールスリーインスティテュートのブース
タスク管理を使いやすく--アーセス
システム開発会社のアーセス(仙台市青葉区)は、kintoneプラグインの「smart ballon」シリーズを展示していた。プラグインは3つで、kintoneのレコードをかんばん方式で表示できる「KANBAN」は、ドラッグ&ドロップでかんばんを移動、タスクをビジュアライズして管理できるのが特徴。デジタルに詳しくない人たちがいる現場にkintoneを導入する際などに活用されている。
kintoneのカレンダーでは表現できないガントチャート形式に対応しているのが「KOUTEI」。ドラッグ&ドロップで行程の編集が行え、効率的に進捗の管理が行える。
アーセスの齋藤茜氏は、「スケジュール管理プラグインの『KOYOMI』は、従来はPC版だけで使えたのですが、この度スマホやタブレットなどのモバイルデバイスに対応し、待っていたよ、という声をたくさんいただいています。私は入社4カ月でして初めてこういう場に出られて、皆さんの熱量が凄いなと思いました」と語る。

アーセスの齋藤茜氏
会場が広いので密にはならないものの、多くの人が真剣な面持ちで情報収集していた。サイボウズ製品はテレワークでも大きな効果が得られるので、コロナ禍において注目度が向上しているのだろう。例年と比べて参加人数は減ったかもしれないが、盛り上がりは負けていない。サイボウズ製品、特にkintone界隈がホットになっていることを実感するイベントだった。