英国で、諜報機関のスタッフやサイバー分野のエキスパート、軍のメンバーで構成される新しいオフェンシブなサイバー部隊が、敵対的な国家の活動やテロリスト、犯罪者の活動を壊滅させるためのサイバーオペレーションを実施している。英政府が明らかにした。
新たな組織「ナショナルサイバーフォース(National Cyber Force:NCF)」は、テロ計画への対応や軍事活動の支援など、英国の国家安全保障に対する脅威に対処することを目的としている。
Boris Johnson英首相は現地時間11月19日、NCFが既に活動していると議会で話した。「われわれはNational Cyber Forceを立ち上げており、情報機関や人員を結集し、これまでにテロ、組織的な犯罪、敵対する国家の活動に対するサイバー空間での活動を行っている」と発言した。
NCFには、諜報機関である英政府通信本部(GCHQ)、国防省、国防科学技術研究所(DSTL)のほか、秘密情報部(MI6)の専門家が参画し、「エージェントを採用、活用する上での専門性とともに、機密の運用テクノロジーをもたらす独自の機能」が提供される。
GCHQは、サイバーオペレーションの内容として、テロリストが連絡先と通信できないようにするためにスマートフォンを妨害する、インターネットが深刻な犯罪のプラットフォームとして使用されることを防ぐ、英国の軍用機が敵対的な兵器システムの標的とされないよう保護するといったことを挙げている。
NCFはGCHQ傘下でサイバーセキュリティを担当する国家サイバーセキュリティセンター(NCSC)とは別の組織だ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。