クラウドベースのデータストレージと分析サービスを提供するSnowflakeは2015年6月にAmazon Web Services(AWS)でクラウドデータウェアハウス(DWH)の提供を開始(東京リージョンは2020年2月から)、2019年11月には国内に日本法人を設立した。

Snowflake CRO Chris Degnan氏
同社は11月18日にデータ分析作業を複数の開発言語で実行する「Snowpark」などを発表。11月25日に開かれた国内事業戦略説明会で米本社 最高売上責任者(Chief Revenue Officer:CRO)Chris Degnan氏は「顧客が求めるマルチクラウドで、構造化および半構造化データに加えて、音声や動画、PDF、画像などの非構造化データに対応した。データ分析に活用できる。われわれはデータクラウドプロバイダーになる」とアピールした。
同社のサービスはAWS以外にも、Microsoft AzureやGoogle Cloud Platform(GCP)で利用可能。「2021年にはMicrosoft Azureの日本リージョンでもサポートを始める」(Degnan氏)
クラウドテクノロジーでゼロから作り上げた

Snowflake カントリーマネージャー 東條英俊氏
設立から約1年が経った日本法人Snowflakeのカントリーマネージャー 東條英俊氏は「さまざまな顧客に(自社ソリューションを)紹介するなかで経営者はデータ活用へ期待とともに課題を抱えている」と振り返った。
企業の経営層は「データに基づく意思決定」「データ管理のコスト削減」「データによる顧客体験の向上」の3項目を期待要素に掲げつつも、データのサイロ化や更新頻度、データ増加に伴うコスト増など多くの課題に悩まされているという。
「(分散した)1カ所だけのデータを見ても全体は見渡せず、1カ月前のデータでは迅速に意思決定を下せない。BI(ビジネスインテリジェンス)ツールを全社展開する企業も増え、データ活用を消費活動に結びつける企業も増加中」(東條氏)
グローバルでは3000社以上がSnowflakeを活用してるが、その特長としてSnowflakeはAWS、Azure、GCPで動作するマルチクラウド対応と、データを一元管理するストレージ、計算処理を担うマルチクラスターコンピュート、全体を管理するクラウドサービスが独立している点を強調した。
「3層は分離しているので、用途に応じてスケールイン/アウトできる。従来のDWHで実現できなかった」(東條氏)
Snowflake ソリューションアーキテクト 本橋峰明氏は自社の優位性として「従来のクラウドDWHはオンプレミスベースに基づいて開発されている。Snowflakeはクラウドテクノロジーでゼロから作り上げた」からだと説明した。

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