セゾン情報システムズは11月26日、企業のデータをカタログ化する「HULFT DataCatalog」を発表した。12月24日から提供する。税別価格は、パーペチュアル(永続)版が300万円からで、別途年間保守費用として年間60万円が発生。年単位のサブスクリプション版は保守費用を含んで年間210万円となる。
企業内のデータを自動的に収集、整理し、メタデータを元にしたカタログを作成することで、非開発者でも必要なデータの検索や利用を可能にする。7月から先行版を一部企業に提供して検証を重ねていたが、正式版リリースに伴い、ノンコーディングでデータ連携を実現する「HULFT DataSpider Servista」との連携や接続アダプターの拡充を追加した。

(左から)マーケティング部 部長 野間英徳氏、テクノベーションセンター 製品開発部 プロダクトマネージャー 吉崎智明氏
マーケティング部 部長 野間英徳氏は「コロナ禍で不確実性が増大し、データの重要性が増加している。消費者の行動は変容し、各企業は素早いデータ活用を実現するため、データの可視化が欠かせない」とDataCatalogの開発に至った背景を説明した。
“データカタログ”の必要性
構造化データの管理は主にメタデータを用いていたが、昨今は非構造化データも含めて管理する場面が多いことから、メタデータなどをカタログ化する“データカタログ”を利用する状況が増えてきた。データレイクに格納された膨大なデータを参照する際やデータサイエンティストが分析作業に取り組むまでの準備時間を短縮し、機械学習用データの自動化にも寄与する。
データカタログを生成するソリューションは各企業が提供しているが、DataCatalogは製品名が示すように「Oracle Database」「Microsoft SQL Server」「IBM Db2」「MySQL」「PostgreSQL」「Amazon RDS」といったデータベース管理システム(DBMS)、クラウドのオブジェクトストレージの「Amazon Simple Storage Service(S3)」や「Microsoft Azure Blob Storage」、ETL(Extract/Transform/Load)や企業内アプリケーション統合(EAI)のメタデータをカタログ化する。
セゾン情報システムズはDataCatalogの特長として、「容易な操作性」「DataSpider Servistaとの連携」「細やかな権限設定」の3点を並べた。操作性については、カタログ化の対象となる接続先を登録し、メタデータ収集スケジュールを設定することでカタログ作成を自動化できる。

※クリックすると拡大画像が見られます