ストックマーク、Zendeskのカスタマーサービス基盤を導入

NO BUDGET

2020-12-04 13:03

 ストックマークは、Zendeskのカスタマーサービススイート「Zendesk Support Suite」を導入した。

 現在、ツール間をまたいだ情報の連携で社内のコミュニケーションを円滑化するためのハブとして「Zendesk Support」を活用している。顧客からの問い合わせ情報と、「Salesforce」上にあるCRM(顧客関係管理)情報、プロダクト情報を組み合わせて属性に合わせたサービス配信パターンを作成しており、顧客の声を拾い上げながら先回りしてレコメンドできるようなプリセットも用意している。

 ストックマークは、東京大学大学院情報理工学研究科におけるテキストマイニングやディープラーニングの研究をベースに、2015年4月にスタートした東大発のベンチャー企業。最先端の自然言語処理技術を用いて、企業のデジタル変革(DX)を支援する3つのAI(人工知能)機能をSaaSとして開発している。

 同社のプロダクトは、顧客の好みのデータをどうやってAIに学習させるかが重要なポイントとなるため、導入初期の学習データや設定が重要となる。そこで、カスタマーサポートへの問い合わせ内容も、学習方法や設定に関するものが多くを占める。顧客の背景情報は多岐にわたり、課題も異なるため、カスタマーサクセスチームやエンジニアチームと連携しながら時間をかけて解決していくものもある。

 こうした背景から、サポート対応の標準化や効率化だけでなく、顧客属性と直面する課題の傾向を的確に見極め、顧客満足度の高いプロダクトに成長させるための仕組み作りを目指し、カスタマーサポートソリューションの導入を検討していた。

 同社が選定ポイントとして最も重視していたのは、「誰でも使えて誰でも運用できる」点だった。Zendeskソリューションは、カスタマーサポートに必要な機能が全てそろっている上、専任のシステム担当者がいなくても現場に運用を任せられる点が評価された。

 導入効果としてはプロダクトからヘルプページへの導線ができたことで、問い合わせ数が減少した。既存ツールでは、1日5〜6件、多い日は15件に及んだ問い合わせが、導入から数カ月経った現在では3日に1件程度に抑えられている。「Zendesk Guide」で、顧客のヘルプページの利用内容や頻度を数値で可視化できるため、顧客のニーズを的確につかんでヘルプページに反映させることで、より効果的なセルフサービスを実現できている。

 今後は、回答を待つストレスが発生しない環境を実現できるように、さらなるヘルプページの拡張を進めるとともに、SEO(検索エンジン最適化)対策にも力を入れていく。また、エンジニアチームとの迅速な連携や、問題の重要度・緊急度を他チームと定量的に共有する仕組みを構築していくとしている。

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