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インテル、極低温域で動作する量子制御チップの第2世代「Horse Ridge II」披露

Asha Barbaschow (ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部

2020-12-04 12:41

 インテルは米国時間12月3日、極低温域で動作する量子制御チップの第2世代となる「Horse Ridge II」について披露した。同社は、量子コンピューティングで最大の障壁の1つとなっている、拡張性の克服に向けたマイルストーンだとしている。

量子コンピューティング
提供:Getty Images/iStockphoto

 Horse Ridge IIは、第1世代制御チップ「Horse Ridge I」をベースとする。

 Intelで量子ハードウェアの責任者を務めるJim Clarke氏によると、IntelがHorse Ridge Iを開発した時は、主として超伝導量子ビット(キュービット)とシリコン量子ビットなど、幾つかの異なるキュービットを制御することに焦点を当てていた。しかし同社はここ数年、IBMやGoogleなどの他社が研究しているキュービットから離れ、トランジスターのように機能するキュービットの開発に取り組んでいる。

 Clarke氏は、「当社はシリコン量子ビットに力を入れており、第2世代Horse Ridgeでは、当社のシリコンスピン量子ビットに注力した」と述べている。

 インテルによれば、Horse Ridge IIは、「機能を強化し、高度な統合によって、量子システムを洗練された方法で制御できるようにした」。新機能としては、量子ビットの状態を操作して読み取る機能や、量子ビットのもつれなどに必要な複数ゲートの電位を制御する機能などがある。

 Horse Ridge IIは、第1世代のシステムオンチップ(SoC)の持つ、無線周波数パルスを生成して量子ビットの状態を操作する能力を発展させている。

 「Horse Ridge Iは、量子ビットの状態を0〜1の間で操作する信号を適用して、実質的に量子ビットを駆動できた。Horse Ridge IIでは、量子ビットの駆動だけでなく、量子ビットの状態を読み出して、2つの量子ビット間の相互作用を制御できるようにするパルスを適用可能になった。つまりHorse Ridge IIでは、さらに制御機能を追加した」(Clarke氏)

 Horse Ridge IIは、Intelの22nmの低消費電力FinFET技術を使用して実装されている。その機能は、4ケルビンという温度で検証済みだ。

 インテルによれば、集積回路内で動作するプログラマブルマイクロコントローラーを追加することで、Horse Ridge IIはこれらの制御機能の実行に関して、より高度な柔軟性と洗練された制御を実現できるようになる。マイクロコントローラーは、デジタル信号処理技術を使用して、パルスのさらなるフィルタリングを行うため、量子ビット間のクロストークを低減する上で役立つ。

 Clarke氏は、「このチップには、1億個以上のトランジスターが搭載されているため、Horse Ridge Iよりも進歩している」と付け加えた。

 「Intelの目標は、量子コンピューターというシステムを開発することで、それは多くのものから構成されている。量子プロセッサー、量子制御、アーキテクチャーやアルゴリズムが含まれる」(同氏)

 Intelは、同社の古典的コンピューティングの専門知識を活用して、量子コンピューティング分野で他社を凌ぐことを目指しているとClarke氏は述べている。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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