東京ガスと日鉄パイプライン&エンジニアリングの子会社でガス関連事業を手がけるキャプティ(東京都墨田区)が、人事システムとRPA(ロボティックプロセスオートメーション)を利用して年間約400時間の業務を削減した。人事システムを提供するWorks Human Intelligence(WHI)が発表した。
WHIによると、キャプティでは、2019年5月の本社移転を契機に「新しい働き方への改革」を目指すとともに、人員の高齢化と少子化による新規採用での人員の確保が困難となってきたことから、全社的なRPAの利用を検討した。
キャプティは1999年からWHIの「COMPANY」シリーズを利用しており、RPAの導入ではWHIの「ロボット作成代行サービス」と「インストラクターサービス」、WHIも販売などを手がけるNTTデータの「WinActor」を組み合わせた。
キャプティでは、2018年4月から労働時間の把握や適正化のために、従業員がPCにログオン/ログオフしたデータを取得、管理している。このデータをCOMPANYの勤怠管理システムで処理しているが、IT部門から受領するデータを人事部門が手作業で変換処理することが課題になっていたという。
同社では、この変換処理における不要データの削除、端末ユーザー名のデータの社員番号への置換、対象データの精査、日付けデータの形式変更、データの並び替えといった作業をRPA化した。これにより、年間192時間のデータ加工作業が24時間になり、工数の87.5%が削減されたとしている。RPA化後は、打刻データと就労実績の一元的な管理や確認が実現した。
この他にも同社は、COMPANYと別のシステムでのデータのやりとりが発生していた契約書作成、任命書印刷、労金データ加工、健康診断データ加工の業務のRPA化に取り組み、ほぼ全ての業務で作業時間を大幅に削減しているという。