本記事は楽天証券が提供する「トウシル」の「TOP 3分でわかる!今日の投資戦略」からの転載です。
今日のポイント
- コロナ感染拡大で医療逼迫(ひっぱく)の懸念:ワクチン供給は間に合うのか?
- 景気予測にベットする(賭ける)べきでない、景気1サイクル投資のススメ
- 景気サイクルと、金利/株価サイクルの関係
- 米国株は、このリズムで動いてきた
- 「景気予測のわな」に注意
これら5点について、楽天証券経済研究所長 兼 チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。
コロナ感染拡大で医療逼迫(ひっぱく)の懸念:ワクチン供給は間に合うのか?
新年の日経平均株価は、2日連続でマイナスとなった(1月4日▲185円、5日▲99円)。新型コロナ感染拡大を受けて、7日にも1都3県(東京/千葉/埼玉/神奈川)に緊急事態宣言が発令される見込みとなったことに、不安が広がった。
欧米での感染拡大はもっと深刻だ。従来よりも感染力の強いコロナ変異種の流行が拡大している英国では4日、ジョンソン首相がイングランド全域でロックダウン(都市封鎖)を実施すると発表した。スコットランドに次いでイングランド全域がロックダウンに入れば、英国経済は二番底に落ち込む可能性も出る。
2020年11~12月には、ワクチン開発が想定以上に早く成功したことを好感して世界株高となったが、足元の感染拡大があまりに急ピッチであることに不安が出ている。欧米でワクチン投与が始まっているものの、まだ供給力が限られるため、接種できるのは医療関係者や高齢者の一部に限られている。一般大衆が接種できるのは、2021年の後半になる可能性がある。ワクチン大量供給が間に合う前に、感染爆発が起こってしまう事態にならないか、不安が広がっている。