編集部からのお知らせ
宇宙ビジネスの記事まとめダウンロード
記事まとめ「テレワーク常態化で見えたこと」
松岡功の一言もの申す

政府は産学界から上がる「国産クラウド育成」の声に対処せよ

松岡功

2021-01-07 11:01

 2021年最初の「一言もの申す」。連載351回目となる今回は、産学界から上がる「国産クラウド育成」の声に、政府は何らかの対処をすべきではないか、と訴えたい。

筆者が「国産クラウド育成」の話を書きたいと思った理由

写真1:インターネットイニシアティブ 代表取締役社長の勝栄二郎氏
写真1:インターネットイニシアティブ 代表取締役社長の勝栄二郎氏

 「日本政府はデジタル化に向けて国産のクラウドプラットフォームを育成すべきではないか」――。こう語るのは、インターネットイニシアティブ(以下、IIJ) 代表取締役社長の勝栄二郎氏だ。国立情報学研究所(以下、NII)が先頃、設立20周年記念行事としてオンラインで開いた講演会のパネルディスカッションでの発言である(写真1)。

写真2:国立情報学研究所 所長の喜連川優氏
写真2:国立情報学研究所 所長の喜連川優氏

 パネルディスカッションは、NII 所長の喜連川優氏がモデレーターを務め、ICT企業トップなど5人がパネラーとなって、1時間半にわたってさまざまなテーマについて議論が行われた(写真2)。その中で最も印象強かったのが、勝氏の冒頭の発言である。同氏は続けて次のように話した。

 「デジタル化のベースとなるクラウドプラットフォームは、コストパフォーマンスを重視すればAmazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureが採用されるのはやむを得ないだろう。だが、日本として守らなければならないデータを安全かつ安心して継続的に活用していくためには、外資系ではなく国産のクラウドプラットフォームを採用すべきではないか。日本政府は国産クラウドプラットフォームをしっかりと育成する対策を講じてほしい」

 ただ、この訴えは、国産企業であるIIJがクラウドプラットフォームを提供していることから、自社サービスの売り込みに聞こえてしまう面もある。

 と思って聞いていると、勝氏の発言を受けた喜連川氏がさらに踏み込んで次のように述べた。

 「大賛成だ。中央省庁が使用する『霞ヶ関クラウド』くらいはドメスティックに作ったほうがいいのではないか。NIIにおいても全国の研究機関のデータを一元的に管理して活用するクラウドプラットフォームを2022年に稼働開始するべく準備を進めているが、私の希望としてはできる限りドメスティックに作りたいと考えている。勝さんがおっしゃっているのは、日本として安全かつ安心して使える国産クラウドプラットフォームを継続して保持できるように、努力して経験を重ねる必要があるということだ」

 喜連川氏のこの発言を聞いて、筆者は本連載で「国産クラウドプラットフォーム」についてぜひ書きたいと思った。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    MITスローン編著、経営層向けガイド「AIと機械学習の重要性」日本語版

  2. クラウドコンピューティング

    AWS提供! 機械学習でビジネスの成功を掴むためのエグゼクティブ向けプレイブック

  3. クラウドコンピューティング

    DX実現の鍵は「深層学習を用いたアプリ開発の高度化」 最適な導入アプローチをIDCが提言

  4. セキュリティ

    ランサムウェアを阻止するための10のベストプラクティス、エンドポイント保護編

  5. セキュリティ

    テレワークで急増、リモートデスクトップ経由のサイバー脅威、実態と対策とは

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]