Intelは米国時間1月6日、顔認証用のオンデバイスソリューション「RealSense ID」を発表した。Intelによると、RealSense IDはセキュアで正確、そしてユーザーを意識した顔認証を提供するために開発された専用のニューラルネットワークと、アクティブ深度センサーを組み合わせたカメラシステムだ。POSシステム、ATM、キオスク端末などの機器で利用できる。
2014年に登場したRealSenseの3D技術は、カメラを使って奥行きを測定し、コンピューターシステムが表情やジェスチャーを読み取れるようにする。最新のRealSense IDシステムは、小売業やセキュアなアクセス制御などの場で使いやすくなるよう、このコア技術をパッケージ化している。
顔認識システムについては議論が高まっており、反対派は顔認識によってGeorge Orwellが描く世界のような監視とプライバシー侵害が現実のものになる可能性などをたびたび問題視している。IntelはRealSense IDについて、「プライバシードリブンでユーザー保護を目的に開発された」システムだと説明している。
Intelによると、RealSense IDには写真、動画、マスクなどを使った不正侵入の試みをブロックするスプーフィング(なりすまし)防止技術が組み込まれており、誤認識率は100万分の1だ。また、RealSense IDは顔画像の処理をすべてローカルで実行し、ユーザーデータをすべて暗号化するという。
Intelは、「また、このソリューションはユーザーが認識している場合のみアクティブになり、登録済みのユーザーが促さなければ認証は行われない」とし、「Intelのあらゆる技術と同じく、RealSenseの倫理的な利用と人権保護が確証されるよう努めている」と説明している。
RealSense IDは最低価格が99ドル(約1万200円)で、2021年第1四半期に提供されるという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。