RPA活用でプロセスを可視化--社内ルールを変更、プロセス全体を最適化

藤代格 (編集部)

2021-01-15 07:15

 ビル管理を中核事業とするアイング(千代田区、従業員数4581人)は、2020年7月にロボティックプロセスオートメーション(RPA)ツール「UiPathプラットフォーム」を採用。

 社内ルールの変更も含めてプロセス全体を最適化、業務速度を向上させつつ、自発的な業務活用を目指しているという。1月14日、UiPath(千代田区)が発表した。

 2020年1月からRPAの活用を検討。製品の売り込みではなく課題の解消を真摯に検討するというUiPathの担当の応対に好感を抱いたという。

 7月には開発ツールの「Studio」、実行するためのインスタンス「Robots」を導入。

 また、投票などでロボットの開発者にロボットの利用者の声を届ける「Automation Hub」、操作に関する情報をスクリーンショットなどで自動的収集、プロセス可視化を支援する「Task Capture」といった自動化対象業務の発見を支援するツールも同時導入。

 属人化した業務に介在するさまざまなシステム間の人手業務などを把握でき、RPAの適用だけでなく社内ルール変更といったプロセス全体を最適化できるという。

 一例として、受注案件にかかわる同社の一連のプロセスを紹介している。

 顧客から依頼書を受領、Excel経由で基幹システム「Billy」に登録して見積書を作成、見積書をワークフローシステムで社内承認、完了後の捺印済見積書を顧客に送付、顧客からの注文書を会計システムに登録するというプロセスを採用し、3つのシステムを活用。システム間でプロセスが分断、人手が介在し、タイムラグとなっていたという。

システム連携イメージ(出展:UiPath) システム連携イメージ(出展:UiPath)
※クリックすると拡大画像が見られます

 RPAの活用に合わせて、注文書作成時に都度総務部に申請するルールだった社内の印紙購入ルールを変更。あらかじめまとめて購入、所定場所で保管し、注文書作成時に適宜貼付できるよう切り替え、プロセス全体を最適化したと説明。2週間程度必要だった見積書発行を3~4日に短縮したという。

 RPA活用における省力化、業務品質の向上などのメリットを享受したいという機運が従業員全体で高まり、活用に向けた改善を意識して業務に臨んでいるとしている。

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