Ciscoは米国時間1月14日、Acacia Communicationsを1株当たり115ドル、現金約45億ドル(約4670億円)で買収することで合意したことを明らかにした。買収合意に至るまで長引いたが、Ciscoは買収金額を大幅に引き上げ、取引が再び軌道に乗ったようだ。
同社は当初、買収金額として1株70ドル、総額26億ドル(約2700億円)を2019年7月に提示していた。
Acaciaは、ネットワーキングシステム向けに高速コヒーレント光相互接続技術を開発している。Ciscoは取引を最初に発表した際に、買収によって、同社の既存のエンタープライズネットワークポートフォリオを強化できると述べていた。
しかし、Acaciaは8日、Ciscoが「合意で定められた期限までに、規制当局から必要な承認を得る」など、いくつかの取引完了条件を満たせなかったことを理由に、買収合意を破棄すると発表した。
Ciscoは合意の放棄について異議を唱える姿勢を示し、デラウェア州の衡平法裁判所に、買収完了に必要な条件をすべて満たしていることを確認するよう求めた。裁判所がこれらの問題を解決するまでAcaciaが取引を終了させないよう命令の発行を求めていた。
Acaciaも立場を譲らず、合併合意が正当に打ち切られたことの確認を求めた。
それから1週間もしないうちに、この問題は解決したようだ。Acaciaの最高経営責任者(CEO)Raj Shanmugaraj氏は声明で、両社が合意に達したことを喜ばしく思うとコメントした。
Shanmugaraj氏は、「Ciscoファミリーに加わることは戦略的メリットがあると強く確信しており、既存顧客のサポートを向上させつつ、世界で新たに顧客基盤を拡大できるようになるだろう」とし、「合意に達したことをうれしく思うとともに、両社が協力して前進することに大きな期待を感じている。光学業界を変革しながら、継続的に革新できる素晴らしい機会をAcaciaの従業員に提供できると考えている」と述べている。
両社は、取引完了条件の履行と株主の承認を経て、買収を2021年第1四半期に完了できると見込んでいる。Shanmugaraj氏とAcaciaの従業員はすべて、Ciscoの光学事業に移籍する。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。