
電子申告アプリのデモンストレーション。簡易な質問に答えることで、freeeに蓄積した仕訳情報をもとに確定申告書を作成する
freeeのスマホアプリは同社のクラウドサービスと契約し、e-Taxの事前申請を終えたユーザーが、マイナンバーカードで本人証明を行うことで確定申告を実行する。PCを用いてfreeeによるオンラインで確定申告する場合、ICカードリーダーが必要だったが、スマートフォンが役割を代替することで自宅からの確定申告を可能にした。
緊急事態宣言下の日本では、freeeのスマホアプリが混雑を免れる解決策になる可能性は高い。佐々木氏は自宅から確定申告書作成の利点として「AI(人工知能)による自動仕訳が生きる」と説明する。
同機能を利用するには、税別月額1980円(年額2万3760円)のスタンダードプランの契約が必要。税別月額980円(年額1万1760円)のスタータープランでは領収書の自動仕訳は月5枚に制限されてしまう。
freeeのスマホアプリは無償ながらも、利点を生かすのであればスタンダードプランの契約が好ましい(スタータープランでもアプリは利用可能)。また、確定申告書作成の相談や疑問を解決するため、同日からYouTubeを活用した確定申告解説動画を毎週配信することを明かした。また、ユーザーの質問に対して税理士がライブで回答するオンラインセミナーを3月6日午後2~4時にYouTubeで開催する。
「自宅で確定申告したい」
記者会見にゲストとして登壇した国税庁 個人課税課課長補佐 今井慶一郎氏は「チャットボット税務職員ふたば」のデモンストレーションを披露し、「フリーワードによる質問も可能。昨年からチャットボットも多様な質問に回答できるように努めた」と説明した。税に関する質問をまとめたタックスアンサーを取り込んでいると思われるが、ウェブページは情報が多いため、確定申告に不慣れなユーザーには有用ではないだろうか。