コロナ禍によるIT支出の影響は西日本で大きく--IDC

ZDNET Japan Staff

2021-01-19 13:25

 IDC Japanは、新型コロナウイルス感染症による影響を考慮した最新の国内IT市場の地域別予測を発表した。

 2020年の同市場規模を17兆1162億円、前年比成長率マイナス6.3%と予測している。地域別では、特にインバウンドや観光需要が消失し、製造業の停滞の影響を大きく受ける北陸/甲信越、東海、近畿、中国/四国、九州/沖縄で大幅に減速するという。一方で、東京都のマイナス成長は比較的小幅にとどまるという。

 2021年は経済環境の回復により17兆6050億円、前年比成長率2.9%と予測する。IT支出がコロナ禍以前の水準に回復するのは2022年以降になるとするが、感染拡大や抑制に関する見通しが不透明なため、予測を大きく見直す可能性がある。

 地域別では、北海道/東北以外のプラス成長の回復を予測し、特に関東、東京都、東海、近畿では多くの企業で業績回復が期待され、IT支出もプラス成長に回復する予定だとする。東京はオリンピック・パラリンピック、近畿は2025年の関西万博などでIT支出が堅調に拡大すると予測している。

 大都市圏以外は、2021年以降も低い成長率にとどまると見通し。ただ、大手製造業や主要都市などでIT支出がけん引される九州/沖縄は、小幅ながらプラス成長で推移すると予測する。その他の地域では、地域をけん引する産業、主要都市がなく、人口減少に伴う地域経済停滞の影響が深刻であり、IT支出は抑制傾向の長期化を見込んでいる。

国内IT市場 地域別 支出額予測、2019~2021年(出典:IDC Japan)
国内IT市場 地域別 支出額予測、2019~2021年(出典:IDC Japan)

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]