Citrixは米国時間1月19日、共同作業やプロジェクト管理のソフトウェアメーカーWrikeを22億5000万ドル(約2300億円)の現金で買収することで合意に達したと発表した。
Wrikeはサンノゼを拠点とし、世界で従業員1000人超、顧客約1万8000件を擁する。Vista Equity Partnersのポートフォリオ企業だ。
CitrixはWrikeを買収することで、デジタルワークプラットフォーム「Workspace」を強化し、ビジネスモデルのクラウドへの移行を加速させることができるとしている。Citrixは現在、さらなるサブスクリプションベースの収益モデルへの移行を進めており、Workspaceは売上高の多くを生み出している。
Citrixは在宅勤務拡大の波に乗り、好調なテクノロジーベンダーの1社となっているが、Wrikeの買収で「既存の顧客ベースと、マーケティング、プロフェッショナルサービス、HRなどの事業部の購買決定プロセスに関わる新しい部門の両方で、新たな収益機会」を開くとしている。Citrixによると、両社で140カ国の40万を超える顧客にサービスを提供する予定だという。
Citrixの最高経営責任者(CEO)David Henshall氏は、「成功を勝ち取るのは、柔軟でハイブリッドなワークモデルをサポートし、一貫性のある安全で効率的な体験を提供することができる企業だ」とコメントした。
「CitrixとWrikeは協力し、クラウドで利用可能なデジタルワークスペース体験の実現に必要なソリューションを提供する。これを利用することで、チームは共同作業に必要なリソースとツールに安全にアクセスし、あらゆるチャネルやデバイス、場所で、可能な限り最も効率的かつ効果的な方法で作業をこなすことができるようになる」(Henshall氏)
またCitrixは同日、2020年第4四半期および2020年度通年の決算を発表した。第4四半期の売上高は8億1000万ドル、非GAAPベースの1株あたり利益は1.46ドルだった。アナリストは売上高を7億8100万ドル、1株あたり利益を1.33ドルと予想していた。サブスクリプションのARRは前年同期比62%増の12億ドル、SaaSのARRは39%増の7億2500万ドルだった。Workspaceの売上高は5億9100万ドルで、総売上高の約73%を占めた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。