日立製作所は、複雑化・老朽化した基幹システムのパブリッククラウドへの移行をコンテナー技術などを利用しながら支援する新たなサービスの提供を開始した。
同サービスは、最適なクラウド移行方式を提案する「クラウド移行アセスメントサービス」と、基幹システムを再構築し移行・運用を効率化する「プラットフォーム向けモダナイゼーション支援サービス」「コンテナー環境構築・運用サービス」で構成されている。
3つの新サービスを含めて体系化したプロフェッショナルサービスの全体イメージ
「クラウド移行アセスメントサービス」では日立が長年にわたり蓄積してきたクラウド移行のノウハウに基づき、移行性、運用性、信頼性、セキュリティ、保守性などの観点でスコアリングし、ユーザーの既存システムの規模・構成に適したクラウド移行を提案する。
「プラットフォーム向けモダナイゼーション支援サービス」では、基幹システムを構成する業務アプリケーションをコンテナー化することを支援する。これによりシステムリソースの負荷分散や、負荷に応じてリソースを自動的に増減させるオートスケーリング、障害発生時にシステムを自動復旧させる機能などが活用でき、クラウド移行後の運用を容易化できる。
コンテナー管理ツール「Kubernetes」活用のノウハウを集約した標準テンプレートにより、業務アプリケーションのコンテナー化に向けた設計、実装、テストまでを短期間で実行する。また、業務アプリケーションの軽量化やスピーディーで柔軟な開発を可能にするマイクロサービス化を支援する「マイクロサービステクニカルソリューション」と組み合わせることで、より効率的な基幹システムの再構築が可能となる。
「コンテナー環境構築・運用サービス」では、ユーザーの既存システム環境に合わせ、コンテナー化した業務アプリケーションをクラウド環境へ実装するためのコンテナー管理基盤を構築する。その際は、Red Hat OpenShiftもしくは、ユーザー環境に応じたコンテナ、Kubernetes対応のソフトウェアを活用する。また、日立独自の監視システムやバックアップシステムをあわせて構築することで、クラウド上でも信頼性を担保した基幹システムの安定稼動を可能にする。
これらのサービスの利用価格は全て個別見積りとなっている。