写真サービスショップ「パレットプラザ」などで知られるプラザクリエイト(中央区)は1月26日、1人用オンライン会議ボックス「One-Bo(ワンボ)」の販売を開始した。日本でウェブ会議サービス「Zoom」を販売するZVC Japan(千代田区)と共同で企画した。
高さは同じだが面積が違う「One-Bo 1.00」と「One-Bo 1.20」の2種類を用意。One-Bo 1.00は幅1000×奥行き1000×高さ2095ミリ、One-Bo 1.20は幅1200×奥行き1200×高さ2095ミリ。税別価格はOne-Bo 1.00が49万8000円、One-Bo 1.20が54万8000円。設置には近隣消防署の確認が必要となる。
プラザクリエイト 代表取締役 大島康広氏は「対面がメインだったコミュニケーションがオンラインになることで、会議室に集まって行うリアルな会議が、どこからも実行可能になる」と新たなオフィスの形を提唱した。
ZVC Japan カントリーゼネラルマネージャー 佐賀文宣氏も「昔は会社からポケベル(ポケットベル)で呼ばれ、電話ボックスに駆け込んだものだが、スマートフォンが普及して電話ボックスは街角から消えた。(だが、現在は)One-Boが求められている」と指摘し、プライベートとセキュリティを担保してZoomを実行できる環境の重要性を強調した。
(左から)プラザクリエイト 代表取締役 大島康広氏、ZVC Japan カントリーゼネラルマネージャー 佐賀文宣氏
会議室難民、イヤホンボイス公害、リモート漏洩
プラザクリエイトが2020年12月16~18日にオンライン会議経験があるビジネスパーソン400人を対象に調査。課題として、直近半年間で会議室不足を月1回以上感じる「会議室難民(51%)」、イヤホンを身につけてオンライン会議に参加して周囲に迷惑をかける「イヤホンボイス公害(40.75%)」、オンライン会議中に業務秘匿情報が聞き漏れる「リモート漏洩(20.75%)」などが上位に並ぶ。
また、周辺に人がいる場所でのオンライン会議実施に抵抗感を覚える割合は68%、1人用オンライン会議専用ルームの需要は56.25%と比較的高い。
調査結果について佐賀氏は「持論としては『会社に来るな』『家にもいづらい』という状況下では、カフェで(ノートPCを開いて)働くのも致し方ない部分もある」、大島氏も「(リモート漏洩が)意外と低い。情報漏洩状況はもっと深刻だ」とコメントした。
写真印刷や証明写真撮影ボックスサービスを提供する「パレットプラザ」を手がけてきたプラザクリエイトは、これらの課題と需要を踏まえてOne-Boの開発に至ったという。
すでに多くの企業が1人用オフィスルームを提供しているが、プラザクリエイト 取締役 新谷隼人氏は「(価格設定が壁となり)普及までに時間を要する。そこでOne-Boは他社製品の約50%」と説明する。