クラウドプラットフォーム「kintone」とは--業務をデジタルで改善するために - (page 2)

峠健太郎 (MOVED)

2021-02-17 07:00

kintoneにかかる費用

 kintoneはスモールスタートできることも大きな特徴です。全社導入ではなく、まずは部署個別で始めてみよう、という使い方も多いです。

 連携サービスやプラグインなどを使って機能を拡張できるスタンダードコース(税別月額1500円)、標準機能のみを利用できるライトコース(税別月額780円)の2つのコースが用意されています。

 いずれも最低契約数は5ユーザーからではありますが、スタンダードコースを5ユーザー契約しても税別月額7500円です。

 ここで1つ、例え話をします。

 5人の部署でkintoneスタンダードコースを導入したとして、kintone活用の甲斐あって所属5人の残業時間が1人1日あたり3分削減できたとしましょう。たったの3分です。

 ひと月の営業日を18日と仮定し、人件費の残業時間単価が2000円だとした場合、この例だと削減できた人件費は毎月9000円と算出できました。

残業時間削減効果イメージ 残業時間削減効果イメージ
※クリックすると拡大画像が見られます

 いかがでしょう? 毎日の残業が3分減るだけで、もうkintoneの月額料金の元が取れることになります。残業時間の削減という表現は、日中の無駄時間の削減と置き換えても良いでしょう。kintoneを真面目に活用すれば、3分の削減は容易に実現できます。

 それどころか、改善対象の業務洗い出しやそれぞれの既存業務フローの見直しを丁寧に紐解いていけば、3分どころか30分でも3時間でも、無駄な時間を削減していけます。

業務改善を実現させる可能性の塊

 kintoneの面白いところは、ユーザーの業務環境に合わせて育てられるところです。各業種向けパッケージとして販売されているシステムの場合、自社業務に合わせた開発や改修ができないことが多々あります。しかし、kintoneの場合は自社業務の特徴に合わせた仕組みにすることも可能です。

 ここまでを踏まえて、kintoneの魅力をまとめてみましょう。

  • 自社でも運用できる
  • スモールスタートできる
  • 標準機能だけでも業務改善できる
  • 構築やアドバイスをお願いできるパートナーがいる
  • 連携サービスやプラグインを活用してさらなる高みも目指せる

 kintoneは業務改善を実現する可能性の塊なのです。

MOVEDの顧客対応の様子。現場意見をその場でアプリにします
MOVEDの顧客対応の様子。現場意見をその場でアプリにします

 次回以降は、部門ごとの実例をもとにした業務改善を実現するアプリをご紹介します。

 既にkintoneを導入済みの場合は自環境を使って、未導入の場合は30日間の試用環境を活用し、実際にkintoneを触りながら読み進めていただけると理解もより深まります。

 kintone活用による業務改善の一歩を踏み出しましょう。

(第2回は3月上旬にて掲載予定)

峠 健太郎(とうげ けんたろう)
MOVED シニアマネージャー
rebootbiz代表
富士通システムズ・ウエスト(現:富士通)を経て京都府の急性期病院に転職。2019年にMOVEDにジョインして病院との複業を開始。2020年7月から現職専業に。業務の仕組みだけでなくスタッフの働き方まで焦点を当てた業務改善を働き方デザインとして全国の企業成長をサポートしている。

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