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NEC、JAXAの深宇宙探査技術実証機プロジェクトにシステム担当として参画

NO BUDGET

2021-02-01 10:47

 NECは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2024年度に「イプシロンSロケット」で打ち上げを予定している深宇宙探査技術実証機「DESTINY+」のプロジェクトに実証機のシステム担当として参画する。

 NECはシステム担当として実証機の全体システム、サブシステムの設計や製造、組み立て、試験を行う。また実証機に搭載する主要機器の開発や供給も行い、特に探査機システムに推力を与える電気推進「イオンエンジン」と電力を供給する薄膜軽量太陽電池パドルも担当する。

深宇宙探査技術実証機「DESTINY+」のフライトイメージ
深宇宙探査技術実証機「DESTINY+」のフライトイメージ(提供:JAXA)

 同プロジェクトでは、航行中に星間ダストや惑星間ダスト(固体微粒子)を捕集しその場での分析やふたご座流星群の母天体である小惑星「3200 Phaethon」のフライバイ探査などを行う。さらに、小型探査機による将来の低コストかつ高頻度で持続的な深宇宙探査を可能とするための技術実証を行う。

 NECは、1990年1月に打ち上げた工学実験衛星「ひてん」の開発に携わり、軌道制御技術、高効率データ伝送技術の習得や月スイングバイ実験などで実績を積んだ。その後近年の月周回衛星「かぐや」や金星探査機「あかつき」、小惑星探査機「はやぶさ2」、水星磁気圏探査機「みお」などに至るさまざまな月・惑星探査プログラムを通じて、科学探査のための探査機・衛星システムの設計製造と運用のノウハウを資産として蓄積している。

 今回の実証機では小惑星探査機「はやぶさ2」で実績のあるイオンエンジンを搭載するが、従来のスラスター3基同時運転の仕様を4基同時運転に改良し推力の増強を図る。イオンエンジンが安定的に稼動するためには十分な電力が必要で、そのためNECは、実証機に新型の薄膜軽量太陽電池パドルを採用したシステム設計を行う。

軽量太陽電池パドルの宇宙空間での展開実証の様子
軽量太陽電池パドルの宇宙空間での展開実証の様子(実写、提供:JAXA)

 薄膜軽量太陽電池パドルは、薄膜で柔軟な太陽電池セルを同じく柔軟な炭素繊維強化プラスチック(CFRP)のシートに貼り付け、それを軽量なフレームで支える構造になっている。この出力密度(W/kg)は従来の2倍以上、世界最高レベルの性能を達成した。この開発にはNECも携わっている。

 また、イオンエンジンの推力増強に伴う発熱量の増加や太陽光を受けることによる加熱、さらに日陰にてマイナス270度(摂氏)とも言われる宇宙空間への輻射伝熱による冷却などの激しい温度変化が、実証機のシステムに影響しないように先端的な熱制御系のシステム設計を行う。

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