Googleは米国時間1月29日、「Compute Engine」上で稼働する仮想マシン(VM)の大規模フリートにまつわる管理作業を簡素化、自動化するインフラ管理ツールスイート「VM Manager」を発表した。

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この製品は、ワークロードのクラウドへの移行に伴う複雑さを低減することを目的としている。
プロダクトマネージャーのRavi Kiran Chintalapudi氏とプロダクトマーケティングマネージャーのSenanu Aggor氏は、ブログ記事で「企業はデジタルトランスフォーメーションを加速させており、さらなるワークロードをクラウドに移行している。しかし、なじみのないツールで多くのVMフリートを管理、運用することで、クラウドは複雑になる場合が多い」としている。
「特に、インフラのセキュリティとコンプライアンスの可視性をクラウドのスケールで管理することは、インフラや運用の管理者にとって課題となっているだろう」
同社はこの製品について、自動化を通じてクラウドリソースの運用と管理を実現する、いわばオンプレミスのインフラ管理ツールとよく似た位置付けの、クラウドネイティブかつシンプルなツール群だと説明している。
VM Managerは、リアルタイムでインベントリーデータの追跡を可能にする単一のダッシュボードで構成されており、最も一般的な「Windows」環境やLinux環境をサポートしている。
VM Managerにはパッチ管理とコンフィギュレーション管理、インベントリー管理のサービスがある。
パッチ管理サービスには2つの主要コンポーネントが含まれている。パッチコンプライアンスレポートとパッチデプロイだ。それぞれ、WindowsとLinuxディストリビューションを横断するVMのパッチステータスに関する分析情報を提供するコンポーネント、OSやソフトウェアのパッチの更新プロセスを自動化するコンポーネントとなっている。
「このサービスは、OSのパッチを一連のVM全体で適用し、OS環境全体でパッチのコンプライアンスデータを受け取り、VM全体でOSのパッチのインストールを自動化することで、脆弱性に対してシステムを最新の状態に維持することができる。これらはすべて一元管理されたロケーションから実行できる」と説明されている。
そして、コンフィギュレーション管理によってユーザーはVMの整合性ある構成をデプロイ、クエリー、維持できるようになる。これは自動化された修正機能も有しているという。
また、インベントリー管理によって、ユーザーはOSとパッケージの情報を収集できるようになるとともに、特定バージョンのOSがどのVM上で稼働しているのかを識別したり、VM上にインストールされているパッケージを確認したり、各VM向けに利用可能なパッケージ更新の一覧を生成したり、VM用として不足しているパッケージや更新、パッチを識別できるようになる。
インベントリー管理は「Cloud Asset Inventory」に統合されている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。