フォード、グーグルを推奨クラウドプロバイダーに--車載システムに「Android」採用へ

Natalie Gagliordi (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2021-02-02 12:14

 大手自動車メーカーのFordとGoogleが米国時間2月1日、戦略的なパートナーシップを発表した。Fordはデジタル変革における最新の取り組みとして、Google Cloudの人工知能(AI)や機械学習(ML)、データアナリティクスなどのテクノロジーを活用する。GoogleはFordの推奨クラウドプロバイダーとなり、Fordはデジタル変革やコネクテッドビークルシステムにGoogleのテクノロジーを採用する。

 6年にわたる提携の一環として、「Ford」車と「Lincoln」車は2023年以降、「Android」を搭載し、Googleのアプリやサービスが組み込まれるようになる。Fordによると、Androidの移行までは「Ford SYNC」インフォテイメントシステムの提供を続けるという。

 また両社は、パーソナライズされたコンシューマーエクスペリエンスの開発などにフォーカスした新たなコラボレーショングループ「Team Upshift」を立ち上げる。こうしたコンシューマーエクスペリエンスとしては、コネクテッドビークルからのデータに基づくオーナーへの特典提供や、小売店での新たな購入オプションの提示、リアルタイムでのメンテナンス推奨通知などが想定される。

 両社は、Fordの製品開発をモダナイズし、GoogleのAIを利用した作業員の訓練や組立ラインの検査を含む、製造とサプライチェーン戦略の強化でも協力していく。

 Google Cloudの最高経営責任者(CEO)Thomas Kurian氏は、両社のコラボレーションは「今までになかったタイプのもの」だとし、「Fordと自動車業界の双方を変革することを約束する」と述べた。

 Kurian氏は、ドライバー向けのサービスが現時点での最優先事項だとした上で、「Ford車にAndroidシステムを統合する複数の方法について、われわれはFordとともに取り組んでいる」と述べた。

 Fordは、パートナーシップを締結した大きな要因として、AIやML、データアナリティクス分野におけるGoogleのリードや、Android OSの堅牢性を強調した。

 Fordの戦略およびパートナーシップ担当バイスプレジデントDavid McClelland氏は、「この共創チームは、業界において真にユニークで特別なものとなる」とし、「当社のモダナイゼーションの取り組みの限界を押し広げる」とコメントした。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Pマーク改訂で何が変わり、何をすればいいのか?まずは改訂の概要と企業に求められる対応を理解しよう

  2. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  3. セキュリティ

    クラウド資産を守るための最新の施策、クラウドストライクが提示するチェックリスト

  4. セキュリティ

    最も警戒すべきセキュリティ脅威「ランサムウェア」対策として知っておくべきこと

  5. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]