AGCは、日本を含むアジア地域の複数事業部門でのSalesforceの展開に際し、テラスカイと連携しながら「標準 CRM構想」に基づくCoE(Center of Excellence)などを利用してこれを推進したという。実装プロジェクトを支援するテラスカイが公表した。
AGCでは、2017年に「スマート AGC推進グループ(現在はDX推進部)」を設置し、情報システム部と連携しながら、2018年より全事業部門を対象とする顧客エンゲージメント向上のためのSalesforceの導入展開に取り組んでいるという。
ここでは、(1)事業領域やビジネスモデルが異なっていても共通した基本要件を設定すること、(2)複数の事業部門間でシステムの統率や標準化を進めること――を基本方針に位置付けた。これらは組織の統廃合やビジネスモデルの大きな変更などの際に、システムが顧客エンゲージメント向上の足かせにならないための考えからだったとする。
「標準 CRM構想」は、複数事業部門への導入でCoEの考え方を採用し、システム全体の統率や標準化を図った上で展開していくというもの。ここでのCoEは、プロジェクトで獲得した知見やベストプラクティスを他のプロジェクトに適用する役割を持つ仕組みや組織となる。
テラスカイは、AGCに対してCoEにより、標準化ガイドラインの策定、標準テンプレートの作成、最適なシステムアーキテクチャーの設計、ナレッジの集約と展開、新機能の評価、ロードマップの策定などを行い、2021年2月時点で6つの事業本部におけるSalesforceの導入支援と運用保守を行っているという。