ServiceNowは米国時間2月19日、「Microsoft Teams」の中から直接ServiceNowのワークフローを利用できる機能の一般提供を開始したことを明らかにした。この統合機能を利用すれば、ServiceNowを利用している人事部門やIT部門がTeamsで直接ServiceNowのワークフローを利用して問題解決を行える。この機能は、ServiceNowの「Paris」リリース以降で利用できる。
ServiceNowがITサービスマネジメントを提供する企業から、エンタープライズワークフローを実現する企業へと進化を遂げようとしている中で、今回の統合は同社の動きに適合するものとなる。ServiceNowのITサービスマネジメント事業などを率いるシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのMatt Schvimmer氏によると、その一部は、「日常業務のコンテキストの中で、従業員といかにエンゲージするか」を見出すことだという。
Schvimmer氏は、米ZDNetの取材に対して、Microsoftの製品ポートフォリオにはServiceNowの製品と重複している部分もあるが、「(Microsoftの製品は)従業員のコラボレーションの部分を非常によく握っている」とし、「一方で、私たちが握りたいのは、仕事の単位であり、その仕事がどのように流れるかであり、どう管理されるかだ。私たちの従業員ワークフローとMicrosoftの従業員コラボレーションは、素晴らしい組み合わせだ」と語っている。
新たに統合された機能には、エージェントがライブチャットから従業員を直接Teamsの通話に招待できる「Chat-to-Call」機能がある。この機能を利用すれば、ビデオ通話と画面の共有が可能になるため、エージェントは問題を素早く解決することができる。
また「重大なインシデントの管理」関連の機能を利用できるため、複数のチームが素早く力を合わせて組織規模の問題に取り組むことができる。この機能には、ミーティング拡張機能が含まれている。これは、エージェントが「Now Platform」の重要な情報をTeamsのミーティングで直接共有する機能だ。
ServiceNowのワークフローのTeamsへの統合機能の一部は、2020年9月にベータ版がリリースされていた。
Schvimmer氏は、企業がこの1年間、リモートで分散的に働いているチームでコロナ禍に対応してきた結果、「従業員がいる場所で彼らと会う」ことの重要性が明らかになったと述べている。それを証明するものとして、2020年中に仮想エージェントの導入件数は300%増加し、従業員によるセルフサービスの利用は15倍になったという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。