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AWS、マイクロソフト、グーグル--主要クラウド動向2021年版(1) - (page 2)

Larry Dignan (ZDNet.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2021-04-01 06:30

 これらの背景を踏まえた上で、2021年版の本記事では、2020年の記事をアップデートし、クラウドプロバイダー各社の動向を解説する。

IaaS

Amazon Web Services

手を広げ続けるIaaS業界の市場リーダー

AWS
提供:Krblokhin / Getty Images

 AWSはパブリッククラウドコンピューティング業界を初期からリードしてきた市場リーダーで、AI、データベース、機械学習、サーバーレス環境の分野の重要なプレイヤーとなっている。

 AWSは2000年代半ばにクラウドコンピューティングインフラをサービスとして提供した最初の企業の1社で、常にこの分野の先頭を走り続けてきた。同社は新しいサービスを猛烈な勢いでリリースし続けており、より効率を上げて節約分を他に投入するために、自社のコンピューティングスタックを作り続けている。

 同社はクラウドコンピューティングとストレージ以外の領域にも事業を拡大してきた。Armのプロセッサーがデータセンターの新たな常識になるとしたら、それはAWSの影響力のおかげだろう。同社は2019年に「Graviton」の第2世代プロセッサーを発表し、2020年にそれを利用したインスタンスをリリースしている。これらが成功すれば、Gravitonと「Nitro」の抽象レイヤーは、クラウド戦争におけるAWSの差別化要因になり得るだろう。

 オンラインで開催された「re:Invent 2020」では、カスタムプロセッサーのロードマップや、データベース関連の最新情報、クラウド市場におけるAWSの主導的地位を固める大量のツール群が発表された。最高経営責任者(CEO)のAndy Jassy氏は、基調講演でMicrosoft AzureとOracleを引き合いに出し、AWSの年間売上高ランレートは460億ドルに近づいているとアピールした。

 2020年は新型コロナウイルスによるロックダウン中に商品を配送し続けたAmazonの底力で記憶される年になるだろうが、実際には同社の営業利益の多くを稼ぎ出しているのはAWSだ。

 最大の問題は、DXの支援役としてのAWSの優位性に揺らぎが生じるかどうかだ。今のところAWSは、AIや機械学習のプラットフォームから、コールセンターエンジン、エッジコンピューティングの担い手まで、あらゆる分野で力を発揮している。

 AWSの成長率は競合他社に比べれば鈍化しているが、ベースとなる売上高の数字ははるかに大きい。同社が今後、企業のITクラウド支出の大半を獲得することを疑う理由はない。VMwareなどのハイブリッドクラウド関連のパートナーシップ、開発者、エコシステム、リードを維持するために必要な大規模な法人顧客層などを十分に持っている。

 また2021年2月には、Amazonの現CEOであるJeff Bezos氏が7月に同社のエグゼクティブチェアマンに就任し、AWSのCEOであるAndy Jassy氏が後任となることが発表された。長年にわたってAWSの経営に携わってきたJassy氏の後任には、AWSの初期の幹部で、2016年に同社を去ってデータ視覚化ソフトウェアメーカーTableauのCEOとなったAdam Selipsky氏が就任する予定だ。

 2021年のAWSに関して注目すべき点を挙げてみよう。

  • ワークロードに合ったデータベースを提供するアプローチで、データベースのシェアを獲得できるか。
  • AIや機械学習サービスの拡大状況、およびAWSがモデルのトレーニングプラットフォームとして企業に選ばれるかどうか。
  • 5G、クラウド、エッジコンピューティングを利用した事例が広がるか。
  • AWSの顧客を自社のプロセッサーに誘導できるか。
  • AWSのサーバーレスインスタンスが増加する勢いを維持できるか。
  • マルチクラウド市場にどう対処するか。
  • AzureやGoogle Cloudとの業界別の市場での競争。3社すべてが医療業界を狙っているが、小売業界はAzureやGoogle Cloudを選択するかもしれない。

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