ニューノーマル時代の新たな働き方を実現するソリューション
以上が発表の概要だが、今回、NTTデータのこの取り組みを取り上げたのは、RPAツールとチャットツールの密接な連携が業務の自動化をさらに促進し、ニューノーマル時代の新たな働き方を実現する、非常に有望なソリューションになるだろうと感じたからだ。
NTTデータではこのソリューションのさらなる展開に向け、2021年2月より鹿島建設で試験導入を開始し、利用頻度や業務効率化の効果測定を実施している。同社ではこの実証実験を経て商用化を図り、2021年度末までに建設業界だけでなく複数業界の企業に展開し、日本社会全体の労働人口減少という社会課題解決に寄与していきたい考えだ。
最後にもう一つ、筆者の印象を述べておくと、今回、取り上げたようなソリューションが、NTTデータのようなシステムインテグレーターの重要なビジネスになっていくのではないだろうか。すなわち、ニューノーマル時代に求められるソリューションを、クラウドサービスを中心としたツールを柔軟かつ効果的に組み合わせて提供していくということだ。
今回取り上げたソリューションは、NTTデータがNTTグループ会社の開発による実質的な自社製品を起点としているが、顧客ニーズに応じて組み合わせるツールを柔軟に調達して扱えるのが、システムインテグレーターの役所でもある。すでに指摘されて久しいところではあるが、これからはシステムインテグレーターだけでなく、「サービスインテグレーター」であることを前面に出していくべきではないか。今回の新ソリューションを見て、改めてそう感じた次第である。