KDDIとKDDI総合研究所は3月5日、モンゴルのモバイル通信会社MobiComと、5G(第5世代移動体通信)のアクセス設備で複数メーカー機器を柔軟に組み合わせるオープン化の可能性を検証すると発表した。日本とモンゴルの2国間で両社の通信装置を相互接続する実証実験を開始した。
KDDIは、5Gのネットワーク構築では、企業や自治体といった組織が運営する「ローカル5G」との接続などの需要が想定され、複数のメーカーの製品を組み合わせたオープン化設備の開発が進められている。従来は特定メーカーが開発する専用接続を用いたが、KDDIとKDDI総合研究所は、5GにおいてRAN(Radio Access Network)、アクセス、コアの各設備でオープン化に取り組んでいるという。
実証実験では、Telecom Infra ProjectのCommunity Labが開発する基地局や固定系通信などのサービスを収容するDisaggregated Cell Site Gateway(DCSG)装置を活用。既にDCSG装置におけるVPN機能などの基礎的な検証が完了したとし、KDDIはMobiComが所有するバックホール設備やコア設備と相互接続する。
KDDIは、これまでTelecom Infra Projectのコミュニティー内で設計した設備で検証を行ってきたが、コミュニティー以外の装置との相互接続でDCSG装置の実用性を確認し、オープン化した通信設備の導入における課題を抽出していくとしている。