日本IBMは、人工知能(AI)を活用した新たな材料を発見する「マテリアルズインフォマティクス」を体験できるウェブアプリケーション「IBM Molecule Generation Experience」(MolGX)を公開した。対応言語は英語と日本語。
MolGXは、「分子生成モデル」というAI技術をベースに欲しい性質を持つ材料の分子形状を自動で設計する無料のウェブアプリケーション。IBM ResearchのAI技術を部分的に提供している。高度なITスキルを持たない一般ユーザー向けに作られており、AIの基本を学びながらマテリアルズインフォマティクスの世界を体感できるとしている。
ツール内に事前準備された材料データをもとに、データの観察と選択、AIの学習、分子デザインという3つのステップを進めることで、「水への溶けやすさ」「熱しやすさ」など欲しい化学的性質を持つ材料の分子形状をAIで自動設計できる。
マテリアルズインフォマティクスは、AIや最先端のデータ処理技術を活用して新規材料や代替材料を探索する技術として、開発コストの低減や開発期間の短縮、革新的な素材の発見の可能性につながる技術分野として注目されている。