宇都宮市とNECは、3月16日からスマートシティーの実現に向けて顔認証などを活用した実証実験を進めている。
実験では、スマートフォンアプリを通じた情報提供による街の回遊促進や、顔認証を活用したスムーズかつ非接触での施設入退場と買い物(決済)など、感染症対策に十分な配慮を行いながら便利で快適な中心市街地の形成につながる「スマート・ホスピタリティ」の取り組みを検証していく。
スマート・ホスピタリティの概要
今回の実証実験は、スマートフォンアプリを活用したものと、顔認証技術を活用したものの2種類が実施される。
スマートフォンアプリを活用したものでは、宇都宮市の街歩きを手助けするスマートフォンアプリ「お得で愉快だ宇都宮」を公開し、市内のイベントや観光、飲食店の情報を配信するとともに、アプリを通じて会員登録した人を対象に、現地で利用できるクーポンやプロバスケットボールチーム「宇都宮ブレックス」のグッズなどが当たる抽選券を配布する。また、市街地回遊を促すミッションをアプリ上で提示し、クリアした人に近隣店舗のグルメクーポンを提供する。さらに、来訪者の行動・属性推定などのデータを分析し効果的な集客施策を検討する。
顔認証決済の様子
顔認証技術を活用した実験では、NECの顔認証技術を使う。「お得で愉快だ宇都宮」より本人の顔画像やクレジットカードなどの情報を登録した人を対象に、宇都宮ブレックスの本拠地である「ブレックスアリーナ宇都宮」において顔認証を用いたスムーズな入退場を実施する予定。また、宇都宮の中心市街地の店舗6カ所での顔認証決済も利用できるようにする。