企業の営業秘密漏えい対策が進むも課題あり--IPA調査

ZDNet Japan Staff

2021-03-18 14:43

 情報処理推進機構(IPA)は、「企業における営業秘密管理に関する実態調査2020」報告書を公開した。営業秘密の漏えいを防ぐ取り組みが進んでいることが分かった一方、運用面での課題も浮かび上がった。

 調査は、2020年10月12日~11月27日にアンケートを行い、2175件の有効回答を得た。一部の項目では2016年の前回調査の結果と比較している。

 まず情報漏えいに関するインシデントの発生は、「情報漏えいの事例はない」が前回調査の73.3%から78.3%に増加。「明らかに情報漏えい事例と思われる事象が複数回あった」は3.0%から1.1%に減少し、情報漏えいの発生が減少していた。

 また、秘密保持契約を締結する企業の割合は、役員を対象とするケースで8.3ポイント、従業員を対象とするケースで10.1ポイントそれぞれ増加した。情報漏えいのルートは、前回調査で最多だった「誤操作、誤認など」が22.6ポイント減少したものの、「中途退職者」は7.7ポイント増加し、今回調査で最多だった。

営業秘密の漏えいルート、出典:IPA
営業秘密の漏えいルート、出典:IPA

 情報漏えいに気づくことのできる対策の実施割合は、前回調査の50.2%から57.8%に増加した。ただ、「実施していることを従業員に周知していない」の割合が10.4%から24.9%へ約2.5倍に増加している。

 営業秘密への不正アクセス防止策では、「特に何もしていない」の割合が27.9ポイントの大幅減になったが、導入率が増加したのはウイルス対策ソフト、ファイアウォール、アクセス権限の設定、OSやアプリケーションの常時更新といった基礎的な対策が目立った。

 テレワークで既存のルールとは別に規定したルールの中では、「秘密情報を社外から取引先と共有する際のルール」や「クラウドサービスで扱う場合のルール」「SNSの利用に関するルール」を取り決めている割合が低いことも分かった。

(お詫び:初出時に「27.9ポイントの大幅増」と記載しましたが、正しくは「27.9ポイントの大幅減」でした。訂正いたします。)

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    【マンガ解説】まだ間に合う、失敗しない「電子帳簿保存法」「インボイス制度」への対応方法

  2. セキュリティ

    企業のDX推進を支えるセキュリティ・ゼロトラスト移行への現実解「ゼロトラスト・エッジ」戦略とは

  3. 経営

    2023年データとテクノロジーはどう変わるか 分析プラットフォームベンダーが明かす予測と企業戦略

  4. セキュリティ

    リモートワークで浮き彫りとなった「従来型VPN」、課題解決とゼロトラスト移行を実現する最適解

  5. セキュリティ

    第2世代EDRはココが違う 「自動化」でエンドポイントセキュリティの運用負荷・コストを削減

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]