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リチャード・ストールマン氏がフリーソフトウェア財団の理事に復帰

Steven J. Vaughan-Nichols (ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部

2021-03-23 13:22

 フリーソフトウェア提唱者のRichard M. Stallman氏(RMSとしても知られる)は米国時間3月22日、「フリーソフトウェア財団(FSF)の理事に復帰した」と発表する動画を公開した。同氏はMe Too運動の余波と、性犯罪者Jeffrey Epsteinとの交友疑惑が浮上していた、人工知能(AI)のパイオニアである故Marvin Minsky氏を擁護する内容の見解を示したことが引き金となり、2019年9月にFSFのプレジデントと理事を退任していた。

 Stallman氏は今も、フリーソフトウェアとオープンソースの世界では著名な人物だ。同氏はテキストエディター「Emacs」を開発し、GNU Public License」(GPL)の下、再ライセンスしたことで名声を確立した。GPLは最初のフリーソフトウェアライセンスだ。これにより、同氏が嫌う「オープンソース」のライセンスやソフトウェアという言葉が生まれた。同氏は他にも「GCC」コンパイラーを開発している。こうした功績が認められ、マッカーサー財団の「天才賞」などを授与されている。

 しかし最近では、Linuxを「GNU Linux」と呼ぶべきだと主張するなど、偏屈者として知られるようになり、長年にわたって同氏を支持してきた多くの人々を遠ざけていた。

 同氏が取り組んだ最後の重要な仕事は、2007年にリリースされた「GNU General Public License version 3」(GPLv3)だ。

 Stallman氏は正式に辞任していたものの、実際にFSFと縁が切れたわけではなかった。それは、引き続きGNUプロジェクトを担当していたからだ。この組織は、GNU Emacsやその他のGNUプログラムの本拠地として機能している。

 Stallman氏は、FSFとGNUプロジェクトの両方を統括していたため、混乱を招いた。それを認識したFSFは当時、次のように説明している。「FSFとGNUの関係はこれまで流動的だった。(中略)GNUの意思決定は主に、GNU幹部の手に委ねられていた。RMSはFSFのプレジデントを辞任したが、GNUの責任者からは辞任していないため、現在FSFはGNU幹部と将来の関係について、共通の理解を確立するために取り組んでいる」

 FSFはまだ、Stallman氏が理事に復職したことを発表しておらず、FSF幹部も復職したという同氏の発言に関する質問には回答していない。その一方で、FSFのウェブサイトには理事の1人としてStallman氏の名前が掲載されている。

 Stallman氏は動画で、「このことを喜ぶ人もいれば、がっかりする人もいるだろう。(中略)いずれにしろこれが現実であり、2度目の辞任する意思はない」と述べている。

 同氏の支持者は今も応援している一方、同氏がフリーソフトウェアの世界で多くの人々を遠ざけ続け、重要な仕事を10年以上も手がけていないことから、その数は着実に減っている。オープンソースコミュニティーは確かに、同氏が1980年代に先駆的なライセンスやプログラミングに取り組んだ功績に感謝すべきだろう。しかし2020年代に入ってからは、女性蔑視的で自己顕示欲の強い同氏の態度に愛想をつかす人が増えている。そのため同氏が再び脚光を浴びることは、FSFとフリーソフトウェアの両方にとって朗報とは言い難いかもしれない。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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