オラクル、クラウド移行を無料支援する新サービス「Oracle Cloud Lift Service」を開始

Stephanie Condon (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 矢倉美登里 吉武稔夫 (ガリレオ)

2021-04-01 14:20

 Oracleは米国時間3月31日、新規および既存の顧客に対してクラウド移行を無料で支援する新サービス「Oracle Cloud Lift Service」を開始した。これにはテクニカルツールやエンジニアリングリソースなども含まれ、同社クラウドインフラ事業の成長を加速させる広範な取り組みの一環となる。

 Oracle Cloudのエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントを務めるVinay Kumar氏は、Cloud Lift Serviceについて、クラウド移行の妨げになるであろう種々の障害に直面している顧客のために開発されたと述べている。必要なスキルがITチームにない、移行に時間がかかりすぎる、重要なアプリケーションの移行はリスクが大きすぎるといった理由で、企業がクラウドへの移行を見合わせるのはよくあることだという。

 「顧客は、Oracle Cloudをもっとシームレスに利用できるように、事前の支援を必要としている」(Kumar氏)

 Kumar氏によると、Cloud Lift Serviceは「構想段階から本番環境まで」顧客を導いてくれるという。Oracleのエンジニアらが、どのアプリケーションをクラウドに移行すべきか顧客が判断する手助けや、そうしたアプリケーションの構築、PoC(概念実証)の実行、現場での移行サポートのほか、カットオーバー支援を行う。ワークロードが本番環境に移行したら、Oracleは、その後企業の従業員が環境を運用するための専門知識を持てるように、ベストプラクティスについてのトレーニングを支援する。

 「企業に代わって行うので、結果はもっと予測可能なものになる」「企業が気にしているアプリケーションのために、有効性が実証されているツールやプロセスを利用する」(Kumar氏)

 Cloud Lift Serviceを通じて顧客が移行できるワークロードについて、明確な制限はない。Oracleは顧客のそれぞれと協力して、顧客のニーズがこのプログラムに適しているかどうかを判断する予定だ。

 Oracleは、このプログラムが大きく分けて6種類のワークロードをサポートすることになると考えている。具体的には、パッケージ化されたOracleのアプリケーション(「PeopleSoft」「Siebel」「JD Edwards」など)、「Oracle Database」上に構築されたカスタムアプリケーション、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)のワークロード、クラウドネイティブのアプリケーション、「VMware」を中心とするアプリケーション、そして最後にデータウェアハウスおよび分析のワークロードだ。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  4. セキュリティ

    生成AIを利用した標的型攻撃とはどのようなものなのか?実態を明らかにして効果的な対策を考える

  5. ビジネスアプリケーション

    Microsoft 365で全てを完結しない選択、サイボウズが提示するGaroonとの連携による効果

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]