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徹底解説:電子契約と電子サイン

第3回:電子サインの導入での課題と気を付けるべきこと

昇塚淑子 (アドビ)

2021-04-19 06:00

 本連載は、電子サインについて解説してきました。最終となる今回は、自社に電子サインを導入する場合に考えることややるべきことを取り上げます。

電子サイン導入のプロジェクトチームを作ろう

 第2回の記事で紹介したように、電子サインの使い方は簡単です。「すぐに自社でも使えそうだ」と感じた読者もいるかもしれませんが、既存の業務を電子サインに置き換えることは、一朝一夕にはできません。

 電子サイン導入の第一歩は、そのためのプロジェクトチームを作ることです。組織内の書類業務には、その処理において複数の部署が関与し、それぞれの立場で利害関係が異なる場合があります。

 プロジェクトには、法務部やITシステム部、事業部など、電子化の対象となる書類が関わる関係部署からそれぞれ代表者、そして経営陣が参加するのが理想です。電子サインの導入は、業務改革にもつながることですので、経営陣の理解と関与が必要です。また、経営陣が自らプロジェクトの旗振り役を担うことで、関係部署間の利害関係を調整し、電子化プロジェクトの社内浸透を推進します。

 電子サインを導入しようとしたのに、途中で断念する事例もあります。その多くがIT部門だけ、法務部門だけといったように、特定の部門のみで推進しようとして失敗しています。既存の業務を変える時には、どうしても「抵抗勢力」が生まれがちです。各部門から代表者を募ることで、関係者の意見をすくい上げることができます。

 プロジェクトチームを作ったら、まず電子サインを導入することで何を達成するのか、ゴールを決めてください。電子サインを導入して、「業務を効率化する」「コンプライアンス体制を強化する」「コスト削減を図る」など、目標を一つ設定し、プロジェクトチームで共有します。

 電子サインの導入の途中では、「今のままでもいいのではないか……」という現状維持を求める声、「署名者の証明書を使った電子署名の方がいいのではないか」という理想を高くする声などが聞かれることもあるでしょう。やらない理由は幾らでも出てきますし、電子署名の場合だと信頼性は高まりますが、取引先にも電子証明書の取得が必要など、運用が煩雑になって定着しないことがあります。

 こうした声があった時も、最初に決めたゴールに立ち戻って、そのゴールを達成するために何をすべきか、という観点から課題を見直すことでプロジェクトを推進できます。ゴールはプロジェクト推進のよりどころになるものでもあるのです。

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