2021年4月のTIOBEのプログラミング言語指標で、「Swift」の前任の言語である「Objective-C」がついにトップ20から脱落した。
Objective-Cは、Appleで初期の「OS X」と「iOS」の開発に使用された汎用プログラミング言語である。2014年までTIOBE指標で上位に君臨し、2011年と2012年には「今年のプログラミング言語」に選出された。当時、Appleの「iPhone」向けアプリケーションはすべてObjective-Cで記述されていた。
その後、Swiftプログラミング言語が登場して、Objective-Cに取って代わった。
それ以降、Objective-Cの人気は下降したが、Swiftが順位を上げてObjective-Cを追い抜くまでには、少し時間がかかった。その後、Objective-CはTIOBE指標で徐々に順位を下げていったが、最も人気のあるプログラミング言語のトップ20から脱落したのは、今回が初めてである。
ただし、Swiftの人気も低下し続けている。4月のTIOBE指標で、同プログラミング言語は15位に転落し、2020年4月の11位から順位を下げた。同指標は、検索エンジンのランキングと、各言語を専門とするソフトウェアエンジニア、ベンダー、および学習コースの数に基づいて、プログラミング言語の人気を明らかにすることを目的としており、月に1回更新される。
一方、「Python」は、急成長しているデータサイエンスや人工知能/機械学習の分野で人気を博し続けている。
それ以外では、「C」が2021年4月の指標で首位の座を維持し、「Java」「Python」「C++」「C#」がこれに続いた。トップ5の顔ぶれは、2021年2月以降、全く変わっていない。
6位の「Visual Basic」と7位の「JavaScript」も順位に変動はなかった。アセンブリ言語は「PHP」と「SQL」の両方を抜いて8位に入った。PHPは9位、SQLは10位になった。
トップ20の11位以下は、「Classic Visual Basic」「Delphi/Object Pascal」「Ruby」「Go」「Swift」「R」「Groovy」「Perl」「MATLAB」「Fortran」となっている。Fortranがトップ20に復帰したのは少し意外である。TIOBEによると、1950年代に最初に登場したFortranは、「史上初の商用プログラミング言語」とみなされており、どう見ても「恐竜のような存在」であるという。
コーディングスキル開発企業のCodinGameによる2021年1月の調査によると、採用担当者が新しい開発者を採用するときに最も求めるプログラミング言語には、JavaScriptやJava、Pythonなどが含まれるという。
JavaScriptはフロントエンドとバックエンドの両方のウェブ開発で今も定番の言語だが、Javaの人気が続いているのは、デスクトップおよびモバイルコンピューティング、特に「Android」開発で広く使用されているからだ。
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この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。