本記事は楽天証券が提供する「トウシル」の「TOP 3分でわかる!今日の投資戦略」からの転載です。
今日のポイント
- 「東証REIT指数」はコロナショックの下げの約8割を取り戻す
- コロナショックでJ-REITは日経平均を上回る暴落となった
- リーマンショックでもJ-REITは日経平均を上回る暴落だった
- 不動産への小口投資を可能にしたREIT
- REITにはさまざまな種類がある。代表銘柄を紹介
- ホテルREITへの投資は避けるべきと判断
- 個別銘柄を選ぶのが大変な人は東証REIT指数インデックスファンドへの投資が便利
これら7点について、楽天証券経済研究所 チーフ・ストラテジスト 窪田真之氏の見解を紹介する。
「東証REIT指数」はコロナショックの下げの約8割を取り戻す
東証REIT指数(※注1)は、2020年2月から3月にかけてコロナショックで暴落した。流動性があまりない中で投げ売りが出たため、一時ほぼ半値になる暴落となった。
東証REIT指数の動き:2020年1月6日~2021年4月7日

出所:ブルームバーグのデータから作成
コロナショックでキャッシュ保有を増やしたい金融機関などから「問答無用の売り」が出たことが、極端な下げにつながったと考えられる。3月には平均分配金利回りが一時6.7%まで上昇した。さすがに割安と判断した買いが増え、そこから5月まで指数は急反発した。その後も利回りを評価した買いが続き、順調に上昇が続いている。
2021年4月7日時点で、東証REIT指数は2034.82まで上昇し、コロナショックでの暴落の約8割を取り戻した。ただし、東証REIT指数の平均分配金利回りは指数の上昇によって低下した。4月7日時点で3.6%まで下がった(※注2)。
東証REITの平均分配金利回りは「4%くらいが妥当」と判断している。3.6%まで低下した現在の利回りについて、「やや低過ぎる」と感じている。言い方を変えると、今のREIT市場(全体平均)は「やや買われ過ぎ」と考えている。個別には投資魅力の高い銘柄もあるが、市場全体では投資魅力がやや低くなったと考えている。