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日本株展望

J-REIT上昇、平均分配金利回りは3.6%まで低下--やや買われ過ぎか - (page 2)

ZDNet Japan Staff

2021-04-08 09:46

コロナショックでJ-REITは日経平均を上回る暴落となった

 資産形成を行う際、「株と債券」に分散投資することは大切だ。それは、ポートフォリオ運用の初歩的知識になる。ところが、その常識が今、日本で通用しなくなってきている。長期国債(10年)の利回りがゼロ近辺に低下してしまったからだ。

 外貨投資ならば、外国株と外国債券に分散投資する戦略が有効だが、円建ての投資では、債券に分散投資する価値はほとんどない。利回りが低くなり過ぎたため、お金を「守る」効果はあっても、「増やす」効果はほとんどない。

 そこで、利回り投資の対象として国債に代わって「J-REIT」に投資してはどうかと考える投資家も出てきている。REITは利回りを得るために投資するものだから、日本株と一緒に保有して、ある程度分散投資効果があるのではないかと期待された。

 ところが、コロナショックでは全く分散投資効果はなかった。一部の投資家の投げ売りによるものとはいえ、J-REITは日経平均よりも大きく下げてしまった。株が下落する局面で、資産を守る効果は全くなかった。

日経平均と東証REIT指数の動き比較:2019年末~2021年4月7日

出所:ブルームバーグのデータから作成、2019年末の値を100として指数化
出所:ブルームバーグのデータから作成、2019年末の値を100として指数化

 確かに、ホテルREITは観光客の激減で大きなダメージを受けた。流通(小売り)REITも一時大きなダメージを受けた。ただし、REITの大半を占めるオフィスREITが受けたダメージは、これまでのところ軽微だ。物流施設に投資する物流REITは、コロナ禍でEC(電子商取引)がさらに伸びた恩恵で業績好調である。業績だけ見ると、ホテルREITを除き、ディフェンシブ(防衛的)であったといえる。ただし、価格の下落は大きく、価格は全くディフェンシブではなかった。

 コロナ禍でREITが受けたダメージが日本株全体が受けたダメージよりも相対的に軽微だったにもかかわらず、東証REIT指数の方が下げが大きくなったのには、もう一つの懸念が影響した可能性もある。「コロナ後に対する懸念」である。

 オフィスREITは、短期的には大きなダメージを受けていないが、コロナ禍で在宅勤務が全国に広がった影響で、都市部の不動産需給が緩み始めていることが懸念されている。コロナが収束しても、在宅勤務が広がる流れは変わらないと考えられているので、次第に都市部の不動産への需要がじわじわと減っていくことが懸念されている。今受けているダメージよりも将来受けるかもしれないダメージへの懸念が、オフィスREITの価格下落に影響した。

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