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日本の製造業のDXを本質的に加速させる--SAPがインダストリー4.0の推進サービス

渡邉利和

2021-04-14 13:46

 SAPジャパンは4月13日、「Industry 4.Now推進サービス」の提供を開始した。顧客企業とともにインダストリー4.0化戦略の具体化を進めるためのサービスで、2020年9月に開設された「Industry 4.Now HUB TOKYO」での取り組みを発展させるためのサービスと位置付けられる。

(左から)SAPジャパン 常務執行役員 クラウド事業統括の宮田伸一氏、SAP Labs Japan Head of Digital Supply Chain Managementの鈴木章二氏、サービス事業本部 ソリューションデリバリー本部 本部長の坂田健司氏
(左から)SAPジャパン 常務執行役員 クラウド事業統括の宮田伸一氏、SAP Labs Japan Head of Digital Supply Chain Managementの鈴木章二氏、サービス事業本部 ソリューションデリバリー本部 本部長の坂田健司氏

 まず概要を説明した同社 常務執行役員 クラウド事業統括の宮田伸一氏は、Industry 4.Now HUB設立の目的について「日本における製造業のDX(デジタル変革)を本質的に加速させること」だとした。その上で、同社の考えるDXの定義を「企業活動全体、エンドツーエンド、顧客視点で再設計・最適化すること。決して『部門単位で何かのツールを導入する』ことではない」と指摘した。

日本の製造業のDXを本質的に加速させるための同社の取り組み
日本の製造業のDXを本質的に加速させるための同社の取り組み

 国内製造業のDXに対する取り組みの現状として「小さく始めてそのまま小さく終わる」または「あまりに大きすぎてどこから手をつけたら良いのか分からない」「構築/稼働まで行くともう手をつけないという発想から、その後の要件の変更やアップデートが困難になる」といった課題を挙げる。

 さらに宮田氏は、欧米でのやり方の良い点/学ぶべき点を採り入れた上で日本のDX推進を支援していきたいとし、Industry 4.Now推進サービスについて「ユーザー企業に寄り添って伴走していくサービスメニュー」だと位置付けた。

 続いて、同社 SAP Labs Japan Head of Digital Supply Chain Managementの鈴木章二氏が、Industry 4.Now HUB TOKYO設立後のこれまでの活動実績についての説明した。

 同氏は「設立発表の際に『餅を絵に描くだけではなく、本当にそれが技術的要素として実現できるのか、ここを具体的なショーケースをもとに顧客企業と一緒になって考えるようなワークショップを提供していく』としたが、2020年10月から活動を本格化して半年後の2021年3月末時点でワークショップのエンゲージメントは25社で、立ち上がりがよい」と振り返った。

Industry 4.Now HUB TOKYO開設から半年の成果
Industry 4.Now HUB TOKYO開設から半年の成果

 一方、こうした取り組みの次に重要になるポイントとして、「ワークショップで得たイメージをいかにして実装のステップに落とし込んでいくか」だと指摘。「さもなくば、計画は作ったが実行が伴わないという結果に終わる」との認識から新サービスの提供につながったとした。

 最後に、同社 サービス事業本部 ソリューションデリバリー本部 本部長の坂田健司氏がIndustry 4.Now推進サービスの内容を紹介した。

Industry 4.Now推進サービスの概要
Industry 4.Now推進サービスの概要

 同氏は、Industry 4.Now HUB TOKYOの開設によって、Industry 4.0について抽象的には分かるが具体的なイメージが持てない企業に対して、事例紹介やワークショップを通じて「Industry 4.0の具体的/最終的なイメージを持つことができた」「SAPのIndustry 4.Nowソリューションについても理解が深まった」といった成果が得られたと語る。

 その上で、次の課題として「Industry 4.0を自社で実装していく/工場内にとどまらず、事業経営全体にまたがるようなソリューションを実装していくとなると、『何をどういう順番でやっていけばよいのか』をキチンと決めていく必要がある」と指摘し、Industry 4.Now推進サービスで「『何をどこから手をつけていけば良いのか』をロードマップに描くための支援をする」とした。

 サービスの全体プロセスは、「改善機会の評価」「実現シナリオ(仮説)の定義」「プロトタイプ実機検証」「段階的導入/継続的改善」の大きく4ステップで構成される。この過程で関係各所の意識のすり合わせ/共通理解の醸成や、PoC(概念実証)を実施すべきポイントの見極めなども行われることから、日本企業が陥りがちな何から何までPoCを実施しようとすることで引き起こされる「終わらないPoC」、必要なPoCを行わなかったことによる「大きく始めて大きく失敗する」といった問題も回避できるという。

Industry 4.Now推進サービスの全体プロセス
Industry 4.Now推進サービスの全体プロセス
Industry 4.Now推進サービスの各プロセスの詳細内容
Industry 4.Now推進サービスの各プロセスの詳細内容

 同氏は「Industry 4.Now推進サービスは、『小さく始めて小さく終わる』のではなく、『小さく始めて大きく育てていく』ことができるような構成となっている」とまとめた。

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