実行段階では供給企業と明確な契約交渉や選定工程の確立から始まり、製造の合理化やサプライチェーンの最適化、多様な輸送手段の制御で「シームレスなエンドツーエンドネットワークの実行を図る」(佐藤氏)。そして検知と応答段階は、可視化と自動化による継続的な計画を推進することで「事業のレジリエンス(再起力)を推進できる」(佐藤氏)と説明した。
だが、インフォアジャパンが提示したデータによれば、約8割の企業は「グローバルサプライチェーンを効率的に実行するためのデータとプロセスは企業外に存在する」(佐藤氏)。この複雑性を解消するためには、自社ソリューションが最適解であると同社は主張した。
たとえばサプライチェーン連携を実現するための分析機能や可視化機能などを備える、SCMでの計画を立てるための「Infor Supply Chain Planning」は各種業界のサプライチェーンに対応し、前述したSCMの課題を解決する糸口となるという。「Infor CloudSuite WMS」も入荷から出荷までの倉庫業務やサードパーティーロジスティクス(3PL)請求管理と呼ばれる荷役や労務、輸送/配送の自動化に対応し、常に変化する市場動向へ対応する基盤作りの一助となる。
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登山用品などを手がける米Patagonia(パタゴニア)は、Infor Nexusを導入することで、在庫型物流センターからの受け入れ工程を2日から2時間に短縮し、買掛金や資源を追加せずに300%の成長率を達成したと説明する。
建設機械や鉱山機械などを手がける米Caterpillar(キャタピラー)もInfor Nexusを導入することで、余剰在庫の可視化と削減に成功したと解説。最大2億5000万ドルに相当する3日分の余分在庫を削減し、サプライチェーン速度を5倍、1億5000万ドルの輸送費削減を実現しているという。
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