IBMは米国時間4月15日、イタリアのレッジョ・ネレミリアに拠点を置くプロセスマイニング企業myInvenioを買収する契約を締結したと発表した。業務プロセスのさらなる自動化支援が目的だという。
買収の条件は明らかにされていない。なお、両社は2020年11月に提携関係を結んでいる。
IBMは今回の買収によって、人工知能(AI)を活用した自動化を通じて最も大きな影響を与えられる業務プロセスを洗い出すために利用できるデータ駆動ソフトウェアを企業に提供できるようになるとしている。こうしたプロセスはセールスやプロキュアメント(調達)、製造、会計などの分野が対象となる。
IBMは同社のハイブリッドクラウドやAI部門のために自動化ポートフォリオを拡充してきた。最近では、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を専門とするブラジルのソフトウェアプロバイダーWDG Automationを買収している。IBMは、myInvenioの買収によって獲得するテクノロジーを、「Red Hat OpenShift」上で稼働する「IBM Cloud Pak for Business Automation」などの自動化ポートフォリオに統合するとしている。
myInvenioのプラットフォームは、現在と過去のデータに基づいてプロセスの分析とシミュレーションの生成を実行し、自動化できる対象を特定することを目的としている。そして、RPAボットや、自動化された意思決定、AIモデルの適用場所に関するレコメンデーションを提供する。
今回の買収により、myInvenioのレコメンデーションは自動化ツールと連携できるようになる。myInvenioのメリットは、運用コストの削減や、顧客サービスの強化、運用効率の向上を中心としたものになる。またIBMは、同社のサービス部門内のテクノロジーも活用する。
myInvenioの利用料金は、プロセスに応じてイベントごとに課金される。製品ポートフォリオには、「Process Analyst」「Process Insights」「Task Mining」「Process Store」などがある。
買収は第2四半期中に完了する見通しだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。