「私の家は在宅勤務向きではない。腰が痛いイスに座り、高さが合わないデスクを使っているが、コクヨ社員としてはよろしくない。“(2020年12月下旬から発売したカジュアルコミュニケーションを支援する家具シリーズの)プレイワークカフェ”などでテレワーク環境を整備したい」

コクヨ ヒューマン&カルチャー本部 総務部 権平頼昭氏
赤木氏はテレワーク制度の課題として「慣れている仕事や手順が決まった業務はテレワークでも生産性が向上することは確認できている。ただ、チームとして成果を生み出す、共同作業で新しいものを作り上げる(働き方)は課題」と感じている。権平氏も「(前述した郵便物を)グループ企業に格納し、内容をスキャンしたデータを社員に送信する仕組みを試行中」だと取り組みをつまびらかにした。
テレワーク制度では新入社員に対する日常業務を通じての職場内訓練(OJT)も課題になりがちだが、赤木氏は「2020年は入社式もなくし、例年は1カ月ほどの新人研修期間もオンラインで行い、PCのセットアップなど支援に苦労したと聞いている。2021年はオンラインとリアルを融合させた形で実習を実施した」と説明する。
「(融合型で)ボーダレスに参加できるのはよかった。ただ、社員同士の関係性を形成する上でオンラインは限界を感じる」(赤木氏)
セッションの最後では以下のようにコメントした。
「やはりオフィスで働いた方が生産性が向上する。オフィスに出社するとワクワクできる仕組みや仕掛けが用意できるとよい」(赤木氏)
「コロナ禍が収束していないので、社員の安全性をさらに見直さなければならない。ただ、テレワークは今後も継続しつつも、出社から得られる新しい体験や運用構築に取り組んでいきたい」(権平氏)