RPA活用に向けた開発を担う人材不足が背景に
以上が発表の内容だが、今回この新サービスを取り上げたのは、コロナ禍においてリモートワークが浸透する中で業務の自動化を支援するRPAの需要が高まっているものの、それを活用する上で必要となる開発を手掛ける人材の不足が浮き彫りになってきているからだ。新サービスはその課題に対応したものである。
同社も新サービスを提供開始した背景については、次のように説明している。
「近年、人手不足が深刻化し、ソフトウェアロボットを活用した業務の自動化に対するニーズが高まっている。企業では既にRPAなどを活用することで業務の自動化を進めているが、こうしたソフトウェアロボットの開発を担う人材は十分に育っていないのが現状だ」
さらに、こう続けた。
「ソフトウェアロボット開発の技術を集合型研修で習得する場合、個々人の理解度に応じた進行が難しいこともあり、レクチャー内容を十分に理解できないといった課題もある」
そこで、同社が保有する1200以上のRPAの開発実績とそこで得た知見、ノウハウを生かし、個人のレベルと開発するRPAに合わせて個別にレクチャーする新サービスの提供を開始したというわけだ。
集合型の研修や自己学習で身に付けることが難しいRPA開発のノウハウを、経験豊富な同社のトレーナーがマンツーマンでレクチャーするとしている。
RPAに詳しい業界関係者によると、コロナ禍で普及に弾みがついたRPAは、ここにきて人工知能(AI)やノーコード/ローコード開発ツールとの連携によって、さらに高度な業務自動化を実現するとともに、企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の中核ツールの一つになりつつあるという。そうした観点からも、今回の新サービスは非常に意味のあるソリューションといえるだろう。