応募や面談の情報は常に共有させよう
第1回で業務改善とは“最少の労力で最大の結果を出せる仕組みづくり”と定義しました。今回は応募や面談の管理をテーマに、仕組みづくりを考えていきます。
応募や面談の管理というと、やはりまず採用が起想されます。そしてまずは電話やメールで受け付けて、担当者が面談候補日を返信して調整するという流れがよくあるのではないでしょうか。
この時に大きな問題となるのは、全てのやりとりが応募者と担当者の1対1となってしまっていることです。調整完了後の面談日時は担当者しか知り得ない情報となってしまいがちで、担当者が休日で不在となると誰も対応できなくなってしまいます。
採用への申し込みをクラウドプラットフォーム「kintone」でシステム化して登録したkintoneレコードのコメント欄を活用すれば、そのまま採用管理の経過として蓄積できます。採用可否や履歴書、資格証明書といった初回面談時に必要な情報の各レコードへの添付も便利な使い方です。さらにkintoneの一覧画面に絞り込み条件を保存しておけば、採用活動の履歴も瞬時に振り返ることができます。
では、最初の応募から調整完了後の面談日時まで自動で共有される仕組みを、kintoneで実装してみましょう。
WordPressの問い合わせフォームからkintoneへ自動登録
オープンソースソフトウェア「WordPress」のプラグイン「Contact Form 7」を活用し、採用の申し込みをはじめとした問い合わせフォームを実装しているウェブサイトはたくさんあることでしょう。実はこのContact Form 7は「Form data to kintone」というWordPressプラグインでkintoneと連携できます。
※クリックすると拡大画像が見られます
ウェブサイトに設置したフォームに入力したデータをkintoneに登録する、シンプルなフローです。kintoneにレコードが登録されれば必要なスタッフへ自動で即時に通知を飛ばせますし、これだけでも1対1のやりとりからは脱却できます。設定にはプログラミングの知識を必要としないことも実装しやすいポイントです。
ちなみにContact Form 7では自動返信メールを設定することも可能です。非常に便利ではありますが、WordPressでの設定が必要で、WordPress管理者しか設定できないという点に注意が必要です。
設定の流れは以下の通りです。
(【Wp】→WordPressでの作業、【kin】→kintoneでの作業)
- 【Wp】WordPressのプラグイン「Contact Form 7」をインストールする
- 【Wp】kintone連携のためのプラグイン「Form data to kintone」をインストールする
- 【kin】フォームからの登録情報を蓄積するためのkintoneアプリを作成する
- 【Wp】WordPressに申込や問い合わせのフォームを作成する
- 【Wp】kintoneとの連携設定を実装する