名刺管理アプリ「Eight」などを開発、提供するSansanは5月17日、ビジネスイベントメディア「Eight ONAIR」の提供を開始した。Eight ONAIRは2020年10月に開催した事業説明会で発表した。
コロナ禍でオフラインの展示会開催が難しい状況下にあるが、5月13日に開かれた記者会見でSansan 取締役 Eight事業部 事業部長 塩見賢治氏は、Eight ONAIRについて「人とイベントの出会いを後押しするプラットフォーム。忙しいビジネスパーソンも隙間時間に視聴できるビジネスイベントメディア」と解説。イベント主催者や視聴者は無料で利用できる。
「(オンライン名刺を通じたSNSの)Eightのアクティブユーザー増に伴い、弊社が展開するビジネスにも好影響を与える。単体の収益化計画もあるが、現時点では未定」(塩見氏)
執行役員で最高プロダクト責任者(CPO)でプロダクト戦略開発室 室長 大津裕史氏は「(コロナ禍でオフラインの)出会いが減り、相対的にビジネスの出会いに不安を感じている(組織は少なくない)。Eight ONAIRが活用されることでEightの後押しになる」と概要を説明した。
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コロナ禍で名刺交換する場面も激減し、商習慣自体の見直しが求められている。2012年からスマートフォンでオンライン名刺交換を実現するEightはSNS機能を併せ持つが、現在のユーザー数は280万人を超え、名刺情報を企業内で共有できる「Eight企業向けプレミアム」契約社数は2000社を突破したという。
コロナ禍で苦しむマーケターやEightの勢いを加速するためSansanは、新サービスEight ONAIRで「280万人を超えるEightのネットワークを活用して主催者、登壇者、参加者のつながり」(大津氏)の実現を目指す。同社が4月に行った調査によれば、オンラインイベントの検索に煩雑さを感じる割合は63.6%、参加したものの内容が期待に添わない割合は74.2%にのぼる。
そこで知人が関心を持つイベントや登壇するイベントなどからビジネスアイデアを発見するための基盤として、Eight ONAIRの展開を目指す。

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