グーグルのアプリ開発プラットフォーム「Firebase」に多数のアップデート

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2021-05-21 07:30

 Googleは、「Firebase」のサービスを利用して開発されたアプリの件数が毎月300万件を超えていることを明らかにした。Firebaseの新機能も多数発表された。

 Firebaseはもともと独立した企業だったが、2014年にGoogleに買収された。現在のFirebaseは、アプリの構築、リリースと監視、そしてテストやユーザーエンゲージメントのアナリティクスを行うためのツールを備えた、Googleの主力アプリ開発ツールになっている。

 Googleの開発者向けカンファレンス「Google I/O 2021」では、Firebase関連のセッションがかなり充実している

 Firebase関連では以下のようなアップデートが発表された。

 「Emulator Suite」に「Cloud Storage for Firebase」が加わった。Emulator Suiteは、Firebaseのバックエンドツールを開発者のマシン上でエミュレーションするためのツールだ。「Storage Emulator」を使えば、ファイルのアップロード、ダウンロード、修正を本番環境のように行える。「Firebase Cloud Functions」をトリガーすることや、「Firebase Authentication」を使用してファイルのアクセスを保護することもできる。

Firebase Emulator Suite Firebase Emualtor Suiteの全体像

 「Firebase App Distribution」が「Android App Bundles」に対応した。Firebase App Distributionは、「Android」アプリや「iOS」アプリのプレリリース版をテスターに容易に配布できるようにするためのツールで、リリース前に信頼できるテスターから重要なフィードバックを得ることができる。Android App Bundlesに対応したことで、Androidユーザーがデバイスにインストールするバイナリーをテストすることができるようになった。

 「App Check」の導入によってセキュリティが向上した。Firebaseは、セキュリティツール「App Check」をベータ版としてリリースした。App Checkは、アプリとの間のトラフィックを検証するツールだ。現時点では、「Cloud Storage」「Realtime Database」「Cloud Functions for Firebase」で利用できる。

 「Firebase web SDK」の新バージョンがベータ版としてリリースされた。これらの新しいSDKはサイズが小さく、必要な機能だけをインポートできるため、フットプリントが小さくなりロード時間を短縮できる。

 新たな拡張機能が追加された。「Firebase Extensions」は一般的な開発タスクを自動化できるパッケージ化されたコードのバンドルで、数ステップでアプリに新機能を追加できるようにするものだ。機械学習を利用したコメントの評価や、データベースのインデックス付け、マーケット管理などのための新しい拡張機能が追加された。また、「Stripe」でサブスクリプション決済を行う、「Mailchimp」でマーケティングを管理する、「MessageBird」でメッセージを送るといったことができる拡張機能もある。

Firebaseの拡張機能
Firebaseの拡張機能

 またアプリの安定性を把握し、大勢のユーザーに影響する前に、問題を追跡、優先順位付け、解消できるようにする「Crashlytics」が改善された。ゲーム開発者向けに、クラッシュといった問題の根本原因の可視性を向上させている。アプリのパフォーマンスについて把握する「Performance Monitoring」も強化され、リアルタイムでデータを処理できるようになった。ダッシュボードに新たなトレーステーブルが追加され、すぐに注意するべき最も大きな性能の変化を把握しやすくなっている。

 ほかにも、アプリやビジネスの成長を支援するために、アプリの制御や変更、実験を行うことができるツールである「Firebase Remote Config」に次のようなアップデートが加えられた。

  • Remote Configのコンソールが再設計された。
  • Remote ConfigのA/Bテストの結果ページが一新された。
  • 個々のユーザーの体験を最適化するパーソナライゼーションツールが新たに追加された。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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