インテルは5月24日、クライアントPC向けの取り組みを説明する記者説明会を開催。同社はノートPC向けプロセッサー「第11世代Intel Coreプロセッサー・ファミリー・Hシリーズ」などを発表し、2020第2四半期に発売した前世代(第10世代~)と比較して、大幅な性能向上を図っている。ベンチマークツール「SPECworkstation 3.1」によるテストによれば、第10世代の「Intel Core vPro i9-10885H」と第11世代の「Intel Core vPro i9-11950H」で29%の差が生じたという。
(左から)執行役員 パートナー事業本部 本部長 井田晶也氏、技術本部部長 工学博士 安生健一朗氏、インダストリー事業本部 ビジネス・クライアントテクノロジー・エバンジェリスト 坂本尊志氏
2007年に登場したvProの歴史を振り返り、執行役員 パートナー事業本部 本部長 井田晶也氏は「2021年に発売予定のvProプラットフォーム搭載ノートPCは60機種以上。全世界で導入されたシステムは2億以上、2019年11月から2020年3月までの18カ月間でダウンロードされた(PCを遠隔管理するためのソフトウェア)『Intel EMA(Endpoint Management Assistant)』は9倍を超える」と実績を誇った。
アップデート配信を夜間や週末などPC未使用時に実行
第11世代Coreの中でも「Tiger Lake-H」は、10nm SuperFinプロセスで開発されたマイクロアーキテクチャー「Willow Cove」や「Thunderbolt 4」を統合、プロセッサーを自動的に定格の動作周波数より高速で動作させる機能「Turbo Boost Max Technology 3.0」による最大5GHzでの駆動、PCIe Gen 4 レーンx20は、「Rapid Storage Technology(RST)」を用いると、起動ドライブとして設定可能なRAID 0構築などを実現している。
インテル500シリーズ・チップセット(Tiger Lake PCH-H)と組み合わせでは、「Wi-Fi 6」に対応する通信モジュール「Intel Killer Wi-Fi 6E(Gig+)」、1Gb/2.5GbイーサネットLANも利用可能。技術本部部長 安生健一朗氏(工学博士)は「次世代ハイエンドノートブックPCの基盤を構築できた」と語る。