3D CADや動画編集といったクリエイターも注目する箇所は多い。4K/60fps映像を実現するという内蔵GPU「Intel Iris Xe」は実行エンジンの演算ユニット(EU)を32まで拡張し、2基のメディアエンコーダーと動画エンコード時間を短縮。動画向けの高圧縮フォーマットである「AV1」をハードウェアデコードで滑からな動画視聴、編集が可能になるという。

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Tiger Lake全般が搭載する、深層学習(ディープラーニング)アプリケーションを高速化させられる命令セット「Deep Learning(DL)Boost」は「DP4A」や「VNNI」に対応し、「Adobe PremiseやAdobe PhotoshopなどソフトウェアがAIを活用する画像(動画)処理を、低電力かつ高速に処理することが可能」(安住氏)としている。
必然的にCPUには空き時間が生じ、別処理をスムーズに実行できる。クリエイティブな業務を踏まえると、前述したPCIe Gen 4で実現する高速なストレージ、マルチディスプレイ環境をシンプルに構築できるThunderbolt 4も寄与することになる。

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vPro導入事例として、ギリシャのAegean Airlines(エーゲ航空)、ギリシャの海運事業者Navarino(ナバリノ)、セブン銀行の3社を挙げた。Aegean Airlinesはソフトウェアのアップデート配信をvProプラットフォームを使って、夜間や週末など未使用時に実行し、セキュリティ対策レベルを向上させている。
Navarinoは海運事業者向けITマネジメントサービスにvProプラットフォームを活用し、運行中でも船舶に搭載したビジネスPCをリモートで管理する手法を確立。セブン銀行はvProプラットフォーム搭載PC 1200台とEMAで仮想デスクトップ基盤(VDI)環境を代替した。
「(セブン銀行は)VDI環境では不要だった資源配付を効率化するため、EMAのコンソール経由でPCを起動し、アップデート作業を実施している」(インダストリー事業本部 ビジネス・クライアントテクノロジー・エバンジェリスト 坂本尊志氏)