2015年からHRデータ分析に取り組んできたパーソルホールディングス(従業員数5万人以上)だが、当時は少人数のチームしか編成できず、分析の専門家を確保するのが難しかった。そこでアッテルがデータ分析分野で協力し、属性ごとの社員の活躍パターン分析や上司と文化の相性分析を実行して、配置案や移動案を作成している。
従業員1000人規模のある企業は離職率抑制のために、既存社員と離職者の差異分析をアッテルとともに取り組んだ。感性・適応タイプの離職率が高く、着実タイプの上司と組み合わせることで、離職リスクを4分の1程度に低減させているという。
従業員5000人規模のある企業も大学新卒業者の配置最適化に取り組み、活躍確率を推測したデータを用いた配置案を作成。当然ながら経営層や人事部門が最終判断を下しているが、入社・配属1年後の再評価によって高精度のPDCAを実現したとしている。
アッテルは個社ごとのHRデータ分析やピープルアナリティクスによる企業の事業拡大支援に取り組んでいる最中だが、塚本氏は「将来的には社会全体での人と企業の最適配置を実現するためにデータを活用するのが目標」だと今後の事業展開を語った。